「金持ちになる最強の3原則―100万円からはじめる必勝ノウハウ」増田 俊男
2008/05/11公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★☆☆☆(63点)
要約と感想レビュー
この本でいう大金持ちになる3原則とは、お金の心を知る、時の流れを読む、ハイリスク商品をローリスク化するです。お金の心を知る、ハイリスク商品のローリスク化については、他の多くの本に書かれてありますので、この本の強みは、なんといっても「時の流れを読む」でしょう。「時の流れを読む」秘訣は、ドルという基軸通貨を持ち、最大の軍事国家であるアメリカの心を知るということです。
アメリカで事業をしている増田さんの一冊です。増田さんの考え方は、軍事力、経済力で最強の力を持つアメリカの動きを予想すれば、社会の流れが見えてくるというものです。株式にしても、商品先物にしても、結局は大きな流れを予想するしかないわけです。
・お金儲けをしたい人はまず、アメリカがどうやって世界経済の覇者になったのか、過去のやり方を知り、そこから将来にわたって覇権を維持するために、どう動くかを予測できるようにならなくてはいけない。(p67)
日本の株価については、株価を吊り上げることで、日本の内需が拡大し、アメリカ経済に良い影響を与える。さらに、構造改革の名のもとに、アメリカは日本の優良企業を買収していくというシナリオを予想しています。2004年に書かれた本ですが、今、書かれた本のようにぴたりと予想が当たっていますね。
この本を読むと、テレビや新聞は、いかに国民に事実を知らせないように努力しているのではないかとさえ思ってしまいます。やはり、世界は「金」と「軍事力」で動いています。その現実を直視すれば、投資においても、ビジネスにおいても大きな間違いが少なくなるのではないでしょうか。
マスコミと違った視点で世界を考えるきっかけとなり、投資の基本的な参考となる本でした。本の評価としては★2つとしました。
この本で私が共感した名言
・いまなお、戦争がなくならないのは、お金に象徴される「欲」と、支配を誇示するための「力」、その二つが世界を動かすという現実があるからだ。(p64)
・かの「悪の枢軸」-イラン、イラク、北朝鮮はすべて、ユーロ決済に動き出した国ばかり。脅威はテロではなく、ドルに対する脅威だったのである(p98)
・「この株は買いだ」といったニュースが出て株価が上がったところで売りに出すこと。株式欄で「売り」だの「買い」だのと書かれる情報は、「売り」ならば「買い」、「買い」ならば「売り」と読むのが賢明な投資家と言えよう(p145)
・アメリカのやり方は「世界のお金を自国に一極集中させて 経済的大繁栄を築く」→「・・・時期を見て自国の債権を暴落させる」→「戦争を起こして、世界がアメリカの軍事力に頼らざるをえない状況をつくりだす」ことの繰り返しである。(p88)
・本当のお金儲けの極意は、たとえば「損は十パーセントに止める」という具合に、予め損失率の目標設定をして、投資活動を行うことにある。(p42)
▼引用は、この本からです。
かんき出版
売り上げランキング: 324000
一般論が主題で 初心者にはわかりにくい
「資本の意思」を知る男の投資哲学がわかる!
【私の評価】★★☆☆☆(63点)
著者経歴
増田 俊男(ますだ としお)・・・1938年生まれ。大学卒業後、東急エージェンシーを経て、74年渡米し事業を展開。86年ハワイへ渡り、先住民の土地奪還請求運動に参加。95年帰国。現在、時事評論家として活動。政策提言シンクタンク発足のため精力的に活動を展開している。
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキング
に投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 35,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|一日一冊:今日の名言
コメントする