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「とてつもない日本」麻生 太郎

2007/07/20公開 更新
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とてつもない日本 (新潮新書)

【私の評価】★★★☆☆(74点)


●次期首相を目指す麻生外務大臣の一冊です。


 麻生大臣の講演はウケると聞いていましたが、
 物事の本質、原点を語っているところに
 妙に感心してしまいました。


 靖国神社問題でも、不平等問題でも、
 常に原点を考えて
 判断しているように感じられました。


 ・靖国神社が、やかましい議論の対象になったり、
  いわんや政治的取引材料になったりすることは、
  絶対にあってはならない。
  靖国は、国家のために戦いに命を投げ出した
  尊い御霊とご遺族にとって、
  とこしえの安息の場所である。(p140)


●まず、日本はどういう国家なのかという
 基本的な認識です。


 日本は戦後、急速な経済成長を達成しました。
 そして、世界で一番安全な国であることも確かです。
 日本は、実はすごい国なわけです。


 ・日本はまことに不思議な国である。・・・
  世界史上でも希に見る経済的繁栄を実現した。
  にもかかわらず、新聞を開けば、やれ格差社会だ、
  小子化だ、教育崩壊だ・・・と大騒ぎ・・・
  まるで明日にも日本が滅びそうな気がしてくる。(p13)


●テレビや新聞を見ていると、世界から批判されているような
 錯覚に陥りますが、実は日本を批判しているのは中国、韓国
 だけ
であり、
 この勢力の影響下にある政治家やマスコミが
 存在しているということなのでしょう。


 ・日本人のなかには「日本は世界で孤立している」
  と過剰に言い立てる人がいる・・・
  「今、世界に最も良い影響を与えている国はどこですか?」
  という問いに対して、日本の名を上げた人が最も多かった。・・・
  「悪い影響を与えている」と答えた人の方が多かったのは、
  中国と韓国だけだった。(p160)


●しかし、現実も直視しなくてはいけません。


 肥大化した官僚組織と官僚の使う予算は、
 常に税収を超えているのです。


 調整はいずれやってくるはずです。


 ・現在、国と地方の公務員が約342万人いる。
  彼らのための給与、退職金、年金などの経費は
  30兆円を超える。
  一方、国と地方のすべての税収が82兆円。(p115)


●顔つきはあまりよろしくない麻生外務大臣ですが、
 その国家観、本質を見る目には
 期待が持てるものでした。


 領収書問題などどうでも良いですので、
 国家のあるべき姿について政治家に考え、
 実行していただきたいですね。★3つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・最初の現場説明の際、集合時間の八時少し前に行ったところ、
  日本から派遣された技術者はすでに全員
  作業服を着て並んでいた。・・・日本から得たものは、
  資金援助や技術援助だけではない。・・・
  働くことについての価値観、労働の美徳だ。
  (インド人)(p10)


 ・昔、父に「官立の大学を受験したい」といったら、
  「バカヤロー」と一喝されたことがある。
  「金がないならわかるが、金のある奴が人様の税金を
  使うようなことをするな!おまえ役人になるのか。
  東大は役人を作るための学校なんだ」(p100)


▼引用は、この本からです。
とてつもない日本 (新潮新書)
麻生 太郎
新潮社
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【私の評価】★★★☆☆(74点)


■著者経歴・・・麻生 太郎(あそう たろう)

 1940年生まれ。外務大臣。
 学習院大学卒業。麻生セメント社長を経て、
 79年衆議院議員。自民党政調会長、総務大臣などを歴任。


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