「10代からの子育てハッピーアドバイス」明橋 大二
2007/05/18公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
子どもの( 自己重要感 )を育てよ!という一冊です。これは非常に重要な内容であり、貴重な一冊だと思います。たしかに、しつけは大切です。勉強も大切です。しかし、おとなしく、人の言うことをきき、自尊心のない子どもに明るい未来はあるのでしょうか?
毎日が楽しい、自分はできる、自分ならなんとかなる、自分は運がいい・・・と意欲的に考えている子どものほうが、私は好きです。とのためには、家族が、あなたは大切な人だよ、必要な人なんだよ、ということを、言動で伝えることで、自己評価を高くしていかなくてはならないのです。
・自立の基になるのは、意欲です。意欲の基になるのは、安心感です。安心感はどこからくるかというと、じゅうぶん甘えさせてもらった、そこからもらった安心感が土台になっているのです。(p30)
子どもの成長のために褒める、子どもの成長のために注意する、子どもを信じてあげる。子どもに感謝する。これが大切なのです。「子どもを信じる」ということは、仮に子どもがおかしな行動をしたときに、この子がこんなことをするはずがない、この子がこんなことをするのは、絶対にそれだけの理由があるはずだ、と信じるということなのです。
・「家に帰ってきたら、ほっとできる」という場所にする(p187)
先日、年収1億円以上の方の講演を聞きましたが、子どもをめちゃくちゃおだてているというお話でした。おまえはすごい。能力がある。できる。運がいい。おまえは天才だ。実力抜群・・・褒めまくっているそうです。親が言うことを、子どもは信じるのです。
まずは、子どもが安心して帰れる家庭を作りたいと考えました。家庭をお持ちの方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。★4つとしました。
この本で私が共感した名言
・「あきらめる」ことも大切・・・もう10代になった子に、今から、「ああしろ」「こうしろ」と言っても、そんなに大変わりはしません。勉強が嫌いな子に、「勉強を好きになれ」と言っても、人間、百八十度、変わるものではありません(p45)
・暴力が、相手に送るメッセージはただ一つ、「あんたは、たいした人間じゃない」「あんたは人間のクズだ」です(p62)
・不登校さえもできなかった、親にも優しい、まじめな子が、自殺している、という事実をわれわれはもっと知るべきだと思います(p87)
1万年堂出版
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【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
10代の子どもに接する10カ条
見逃さないで、子どもの心の"SOS"
子どもの心配な行動や症状の根っこにあるのは「自己評価の低さ」
甘えない人が自立するのではなく、甘えた人が自立するのです
子どもが10代になると、甘えと反抗の行ったり来たりが、とても激しくなる
10代に反抗するのは、子どもの心が、健全に育っている証拠です
「肩の力を抜く」「あきらめる」ことも大切
「どうせ親に話してもムダだから」と言う子が多いのは、なぜでしょうか
"いじめ"は、犯人を特定して、厳罰に処するだけでは解決しない
"いじめ"という暴力は、相手を傷つけるだけではなく、その人が他の人に相談しようとする力まで奪ってしまう
著者経歴
明橋 大二(あけはし だいじ)・・・昭和34年生まれ。精神科医。国立京都病院内科、名古屋大学医学部付属病院精神科、愛知県立城山病院をへて、真生会富山病院心療内科部長。
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