「決断力」羽生 善治
2005/11/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
●羽生 善治といえば、七大タイトルをすべて独占したことのある
天才棋士ですが、寝癖のついた髪の印象もあり、
単なる将棋バカと思っていたら大違いでした。
人間は、一つのことを極めると、どの世界でも通用する考え方になる
と言われていますが、本当ですね。
・勝負の世界では「これでよし」と消極的な姿勢になることが
一番怖い。組織や企業でも同じだろうが、
常に前進を目ざさないと、
そこでストップし、後退が始まってしまう。(p43)
●特に、勝負の世界で生きているだけあって、勝負における心構えに
非常に鋭いものがありました。
たとえば失敗したら・・・
・すでに過ぎ去ったことは仕方がない。・・・
私は、意識的に先のことを考えるようにしている。
反省は勝負がついた後でいいのだ。(p101)
また、プレッシャーに押しつぶされそうになったら・・・
・「プレッシャーはその人の持っている器に対してかかるものだ。
器が大きければプレッシャーを感じることがないはずだ」と
言い聞かせている。(p102)
●天才と思っていましたが、努力の人でもあります。
・私は、才能は一瞬のきらめきだと思っていた。
しかし今は、十年とか二十年、三十年を同じ姿勢で、
同じ情熱を傾けられることが
才能だと思っている。(p170)
●羽生 善治は一流でした。お勧めです。
★4つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・父は外資系の会社に勤めるエンジニアであったが、「仕事にゆき
詰ったときは整理整頓」というのが口癖だった。休みの日になると
朝早くから起き出して、部屋の片付けを始めるのだ。(p36)
・判断基準は勘であり、直感だ。つまり、情報をいくら分類、
整理しても、どこが問題かをしっかりとらえないと正しく分析
できない。・・・「選ぶ」より「いかに捨てるか」のほうが
重要なのである。(p129)
・ビジネスや会社経営でも同じだろうが、一回でも実践してみると、
頭の中だけで考えていたことの何倍もの「学び」がある。(p140)
・誰でも最初は真似から始める。しかし、丸暗記しようとするのでは
なく、どうしてその人がその航路をたどったのか、どういう過程で
そこにたどり着いたのか、その過程を理解することが大切だ。(p183)
【私の評価】★★★★☆(86点)
●著者経歴・・・羽生 善治
1970年生まれ。中学三年生で四段。89年、19歳で竜王位。
94年に九段に昇段。96年、将棋界初の七大タイトルを全て独占。
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