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「嚶鳴館遺草(おうめいかんいそう)―細井平洲の教え」篠田竹邑

2004/06/16公開 更新
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嚶鳴館遺草―細井平洲の教え


【私の評価】★☆☆☆☆(59点)


要約と感想レビュー

●上杉鷹山の師といわれる
 江戸時代の儒学者の
 細井平洲のことばです。


 もっともなことが書いてありますが、
 迫力に欠けるところがありましたので
 ★となりました。


 たぶん、ストーリー性が
 少ないためかもしれません。


●ただ、こうした先人の知恵を学び、
 伝えていくことに価値があるのだと
 思います。


 つまり、当たり前のことを当たり前に
 やるから成功するのであって、
 当たり前のことを知らない人もいるからです。


 成功するための当たり前を
 当たり前に伝えていきたいものです。


この本で私が共感した名言

・人を教えるうえでの心得としては、菊好きの人が菊を作るようにしてはならないもので、百姓の菜・大根を作るように心得なければならないものでございます。菊好きの人が菊を作るというのは、「花、形が見事に揃うよう、立派な菊ばかりを咲かせよう」として、多くの枝をもぎ取り、数多くの『つぼみ』を摘み取り、延びすぎたところは、切り揃え、その人好みのとおりに仕立て、咲かない花は、花壇の中に一本もないようにするもの。百姓の菜・大根作りというものは、一本一本も大事にして、畑の中には、上手に育ったもの、そうでないもの、へぼなものもあったりして、大きさも大小。さまざまに不揃いなものですが、それぞれを大事に育て、良く出来たもの、そうでないもの、食の用に立つようにと育てるものです。(p188)


<うーん、これこそ日本の人を育てる心だ!と思ってしまう有名な一節ですね。すべてをむだにぜす、用の立つ人間に育てるというのは松下幸之助の思想にもつながるものあがります。>


・国の財政を運営する法則は「入るを量りて、出るを制す(礼記『王制編』)」ことでございます。(p30)


<これはいつの世でも正しい法則のようです。>


・学問の目的は「実践」の二字(p66)


<行わなければ、知らないことと同じということですね>


・真の忠である「実忠」というものは、目前の小さな功績を得ようとすることではなく、家国の行く末を展望した考えに基づくもので、自分一人の手柄を得ようとせず、万人それぞれの努力を助け、励ますことで、「君子の行う大忠」と申します。(p100)


<これも、いかにも日本的でいいですね。全体の利益を考えるというのは大切です>


・まず、日々、鍛えることを習慣とするよう油断なく努めることが大切でございます。(p176)


<「習慣」という言葉と「油断なく」という言葉が入っているところが素晴らしいと思います。この二つは生きるうえでのキーポイントですからね。>


嚶鳴館遺草―細井平洲の教え
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文芸社
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【私の評価】★☆☆☆☆(59点)


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