「それでもがん検診うけますか」近藤誠

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それでもがん検診うけますか (文春文庫)

【私の評価】★★★☆☆(73点)


●私もがん検診は受けていますが、
 その有効性、被曝量、バリウムの危険性など
 まったく説明されていなかったことに驚きを受けました。


 インフォームドコンセプトのイの字もないのですから、
 あきれてしまいます。


 結局は、自分で現実を学ぶしかないですね。


●厚生省研究班の報告書では、
 「胃X線検査による胃がん検診」
 「視触診とマンモグラフィの併用による乳がん検診(40歳台)」
 「胸部X線検査と高危険群に対する喀痰細胞診の併用による肺がん検診(日本)」は、
 「I-b 検診による死亡率減少効果があるとする、相応の根拠がある。」に
 分類されています。


●ところが、肺がん検診(レントゲン)の有効性の関する
 外国での大規模調査(無作為比較法)は
 すべて否定的な結果を得ているというのです。


 ということは・・・・・・。


 今後も、がん検診については調査を続行いたします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・日本国民の大部分は、おそらく毎日毎日外出しているでしょうが、
 それで交通事故にあって死亡するのが一年を通して、
 十万人に十人なのです。
 それにたいして内視鏡は、一回受けただけで
 十万件につき三人が死亡するのです。(p52)


・胸部のレントゲン撮影で肺が被ばくする線量は
 0.1ミリシーベルトで、
 胃透視で胃が被ばくするのは4ミリシーベルトといいます。・・・
 乳房のマンモグラフィに関する全国調査では、・・・
 最大では28ミリシーベルトといいます。

<実は胃がんの集団検診では、間接撮影のため、
 9.5ミリシーベルトの被ばくだそうです。
 年間の自然被ばく線量は2ミリシーベルトと言われていますから、
 胃がん検診で5年分の被曝になるんですね。
 250ミリシーベルトで白血球の減少が見られ、
 1000ミリシーベルトから頭痛、
 めまいの症状がでるので、そのリスクをどう見るかですね>


・がん検診では、見落としもつきものです。

<胃がんでは10~40%の見落としがあるそうです。>


・臓器を切除してみたら、がんがなかった、
 ということがあります。(p95)


・がんの"良性""悪性"の判断基準は医師によって違う(p107)


・「病名」をつける第三の理由は、保険請求の問題です。・・・
 医療保険組合への請求書(レセプト)に「異常なし」と書いたら、
 診察料の残りを支払ってもらえないので、やむなく「乳腺症」
 「胃炎の疑い」などという、意味のない診断名をカルテに
 記載するはめになるわけです。(p129)

<今はどうなっているのでしょうか>


・千人に一人のがんをみつけるために、999人の検診と、
 9ないし149人の精検がムダになっています。つまり、
 現在の検診システムでは、精検の大部分がムダになり、
 多数のノイローゼ患者を量産することになっているのです。(p134)


・肺がん検診は、くじ引き割り付け試験で
 その効果が否定されたので、
 世界では行われていないわけですが、これも日本では
 国の施策となって全国展開されています。(p208)


・検診に根拠のないことを知っている人が検診を広めた・・・
 乳がん検診については現在の視・触診では
 ほとんど有効でないことは
 先生のいうとおりと思っております(研究班のひとり)(p211)


・商品という点で今いちばん問題なのは、
 大腸ポリープの内視鏡による切除です。
 一件九万円という高収入なので、
 「大腸ポリープは宝の山」と検診関係者の間で
 ひそやかにささやかれています。・・・
 しかし、ぽりーぷの発見は無意味とさえいえる
 (132頁参照)のですから、国民は検診機関に膨大な
 無駄金を払っていることになります。(p140)


それでもがん検診うけますか (文春文庫)
近藤 誠
文藝春秋
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おすすめ度の平均: 5.0
5 切れば良いというものではないッ!!
5 問い直すガン検診の意義

【私の評価】★★★☆☆(73点)


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