「夜回り先生」水谷修
2004/04/27公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
●私はこれまで2000冊以上の本を
毎日読んできましたが、
この本は、本を読んできて、
本当によかったと思わせてくれた一冊です。
そうでなければ出会えなかった
かもしれなかったからです。
この本を読んだらだれもが
泣きながら推薦するでしょう。
私も泣きながら読んでいました。
●著者は「夜回り」として
夜の町をパトロールしています。
そして夜の町にいる子どもと話をする。
もちろん夜の町にいる子どもは
正式的に不安定な人が多いでしょう。
でも、だれでも子ども時代があり、
それを経て大人になるわけです。
私でも精神的に自立できたな、
と思うのは4,5年前です。
いわんや、子どもなら。
●12年間、夜の街を歩き続けた先生の話を読めば、
子どもに言えるようになるでしょう。
「いいんだよ。これからどうするか考えよう。
私はおまえを信頼している」と。
この本で私が共感した名言
・そんな花の種でも、植えた人間がきちんと育て、時期を待てば、必ず花を咲かせる。これは子どもも全く同じ(p32)
・その後少年は高校に戻り、日本の永住権を取得することができた。・・・それを思えば指一本、なかなか痛かったが、安い買い物だった。(p145)
・もちろん夜の世界にも愛はあるが、明日につながる愛ではない。お互いになぐさめ合いながらつぶれていく愛だ。(p150)
・自暴自棄になっていたある日、自分の部屋に帰ると、机の上にドイツ行きのチケットと現金60万円が置いてあった。私は興奮した。・・・そこには母からの手紙が添えられていた。「何かを探してごらん」(p150)
・「魚は勝手に腐るが、子どもは絶対に腐らない。それは誰かに腐らされるんだ。そういう子どもたちを救うのが教育じゃないか」彼ははき捨てるように言った。「できるわけねえよ」(p205)
・私にとっては「夜回り」が生きがいだ。「夜回り」をしないと、私は生きていけない。理由を聞かれると、いつも口ではこう答える。「子どもたちが心配だから」でも本当は違う。私はいつも子どもとの出会いを求めている。私も寂しいからだ。(p211)
・私にとって、子どもの過去なんてどうでもいい。今もどうでもいい。大事なのは、時間がかかってもいいから、誰かの助けを借りてもいいから、自分自身の意思と力で、幸せな未来を作っていること。そのためには、とにかく生きてくれさえすればいい。生きれば生きるほど、子どもたちは誰かと出会いながら、どんどん学んでくれるはずだから。(p217)
【私の評価】★★★★★(94点)
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