「ズバリ現場のムダどり事典―トヨタ生産方式の実践哲学」山田 日登志
2003/10/23公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
「自分で、自分の仕事に創意と工夫を加える」、
そこに人間らしい仕事ができるのです。
●私は、仕事に創意と工夫を加えることは
素晴らしいと考えています。
自分の考えが仕事に反映される、
うれしいではありませんか。
しかし、実際に工夫してみると、
「それは労働強化だ」と言う人がいるのも事実です。
●確かに、創意と工夫は効率化を目指して行いますから、
どうしても少ない人数で同等、またはそれ以上の
生産量を達成しなくてはなりません。
はためから見れば、
労働強化に他なりません。
●このような経験をいくつかしてきて、
【今日の名言】でひらめくものがありました。
"自分で"という部分が大切なのです。
同僚とはいえ、他人が仕事を改善してやらされるのは
面白くないのです。
あくまでも"自分が"やることで、
"やりがい"になるのです。
●つまり、あなたが上司ならば、
あくまでも部下がやりたいこと、
部下がやりたい改善を引き出すことに
集中することが大切ということです。
これって、コーチングの技術に近くないでしょうか。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・アメリカに追いつく。
設備でなく人間の智恵で!・・
トヨタ生産方式のニーズが
ここにあったように思うんです。
・1人ひとりの仕事に、
いかに知恵をつけさせるのかの競争がないと、
その人自身をダメにしてしまうのではないか。
・改善の第1歩は、時間管理の徹底ということです。
サイクルタイムをハッキリさせることにより、
作業者1人ひとりが、自分の仕事がすすんでいるのか
遅れているのかが、よくわかるのです。
・トヨタ生産方式では、標準作業を設定するのは
IEスタッフではなく、現場の監督者であり、
それを守らせるのも改定するのも
また彼らの役割である。
・①手持ちのムダ②運搬のムダ③在庫のムダ
そうです。私たちは、これらのムダを、
現場の3大ムダといって、
それをなくす工夫に努めているのです。
・トヨタ生産方式で人を抜くときは、
その職場で1番優秀な人から抜けといっています。
・工場においての能率は、与えられた生産量を、
いかに少人数(少人化)で行うかに
かかっていることを忘れてはいけません。
・4Sのスタートは、要らないものを
捨てることから始まります。・・・
それも、自分たちの手で行うことが重要です。
●もし、あなたが、現場で働く人なら、
ムダ、ムリ、ムラを排除していくという
トヨタ生産方式の考え方は絶対に必要です。
なぜなら、現場には必ず
ムダ、ムリ、ムラがあるからです。
●実例やマンガを使っている本書は
入門編としては最適です。
品質を落とさずに、知恵を絞って効率化するという
トヨタの考え方を知りたい方は
ぜひ買ってみてください。
日刊工業新聞社
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
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