「プロ野球・二軍の謎」田口 壮

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プロ野球・二軍の謎 (幻冬舎新書)

【私の評価】★★★☆☆(78点)


■オリックスから米メジャーリーグに
 移籍し、ワールドシリーズに三回
 出場した出口壮(そう)さんの一冊です。


 現在は、オリックス・バファローズの
 二軍監督を務めています。


 この本では日米のプロ野球の差を
 教えてもらえます。


・マイナーの選手は突然のクビに備えて、
 普段から「次の仕事」の準備に余念がありません・・
 球団側にとってマイナー選手は「ダメならいらない」
 「クビにしてもまだまだほかがいる」という
 使い捨て感覚の相手、と言い切ってしまうのは
 辛辣すぎるでしょうか?いやしかし、
 それくらいアメリカのスポーツビジネスは
 情け無用だということです(p61)


■はやり日米の差は、
 選手の待遇でしょう。


 弱肉強食の米メジャー、
 選手を大事にする日本。


 米国ではメジャーの選手は
 何十億円も稼ぎますが、
 それ以外のマイナーの選手は、
 その日食えるかどうかという待遇です。


 一方の日本では二軍でも
 コーチが選手をきめ細かく指導するため
 逆に選手の良さを潰してしまうことも。


・僕はルーキーに対してよほどのことがない限りは、
 微調整以外何も言わないことにしています。
 つまり、びっくりするような投げ方をしようが、
 バッティングフォームが変わっていようが、
 グラブさばきが不思議な感じであろうが、
 まずは様子を見るのです(p144)


■競争と貧富の差を見ると、
 日米の考え方の差に
 びっくりしました。


 世界一の成功した社会主義国家
 日本ではここまで貧富の差を
 容認しないのでしょう。


 田口さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・悔しさを発奮材料に変えられるかどうか。
 そこが分かれ道です。(p148)


・日本人選手は、体調管理に神経質です。
 投手の中には、利き腕をかばい、
 我が子を抱き上げることすらしない人も
 大勢います(p79)


・日米の精神性の違いもあるでしょうが、
 アメリカの野球選手で「道具に魂が宿っている」
 と感じているのは、ごくごくわずかでしょう。
 おおよその選手にとっては、バットやグラブは
 単なる道具でしかなく、メジャーなら
 クラブハウスの用具係がすべて手入れを
 してくれます(p70)


・新たな契約の場ではよく
 「ずっと見てきたよ」という
 言葉をかけられました。
 マイナー暮らしをしたり、
 代走や守備固めなどで出場機会が限られたりしても、
 「一瞬たりとも手を抜いてはいけない」
 と強く実感したものです(p169)


・「報告プリント」・・
 誰が、誰に、何を教えたか・・
 この情報を監督・コーチが共有し、
 選手全員と確認し合うことで、
 教える側のスタンスも統一され、
 選手の戸惑いも少なくなることでしょう(p52)


・ぶれない軸と心の余裕・・
 度胸があってユーモア溢れる園部選手ですが、
 早く上のレベルに追いつきたいという焦りから、
 周囲に言われたことのすべてが正しいと
 思い込み、何気ない冗談でも真に受けて・・
 あれもこれもやってみようと試行錯誤するうちに、
 もともと持っている自分の打撃の形をどんどん崩し、
 修正ポイントすらわからなくなるという
 悪循環に陥っていきました(p165)


・アメリカにおいては、現役選手が引退後の
 プランを日ごろから考えているのは
 ごく一般的なことです・・しかし、
 武士道の精神性をよしとする日本では、
 退路を断って勝負に臨むべきであり、
 負けたときのことを考えて準備を
 万全にしておく・・
 わけにはいかないのでしょう。
 したがって日本では多くの選手が、
 野球にすべてを賭け、野球だけを追い求めた挙句、
 突然、なんの備えもなく人生の岐路に
 立たされることになります(p31)


・日本でプレーする外国人選手、特に
 アメリカ人が一番気にしているのは、
 一緒に来日している奥さんの機嫌だと
 僕は思っています・・彼女たちの愚痴の
 相手やはけ口は、夫である選手たち以外に
 ありません。そのストレスから、
 選手の成績が著しく落ちる、という状況を
 何度も目の当たりにしました(p66)


・「出場選手登録」に名を連ねることが
 できるのは、1球団につき最大28人です・・
 実際にベンチ入りして試合に出場できるのは、
 事前に指名された25人になります(p22)


・「支配下登録選手」はそれぞれ70名までと
 決まっています。すなわち、この70名から
 一軍の28名を引いた人数 最大42名が
 各球団の「二軍」ということになります(p24)


・アメリカは・・メジャーが一軍だとすれば、
  二軍にあたる「3A」、三軍にあたる「2A」、
 さらにその下に「アドバンスドA」「クラスA」
 「ショートシーズンA」(この3つを合わせて「1A」)、
 「ルーキー・アドバンスド」「ルーキーリーグ」
 (この2つを合わせて「ルーキーリーグ」)と
 7つもの下部クラスが存在するのです(p59)


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■目次

第1章 プロ野球の二軍は何をしているのか?
第2章 日本の二軍とアメリカのマイナー
第3章 二軍の試合が100倍面白くなる!?観戦ガイド
第4章 新人監督のマンスリー・ダイアリー
第5章 二軍監督という仕事



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