「穀物メジャーを撃て!」御醍醐 龍太

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穀物メジャーを撃て!

【私の評価】★★★★★(93点)


■米国の日系農園オーナー秘書、
 アメリカ大使館勤務、
 経済シンクタンクCEO、
 敵対的M&A対策アドバイザー
 などの経験を持つ著者が書き下ろした
 アンダーグラウンド小説です。


 その背景設定は、
 日本への農産物輸出拡大を目指す
 穀物メジャーが、
 良質のコメを生産していた日系農園の
 乗っ取りを画策
するというもの。


 乗っ取りを指示したのは、
 元CIAの穀物メジャー日本支店長であり,
 その手先となったのは日米のヤクザでした。


 この乗っ取りを防ぐために
 日系農園の代理人となったのが
 日本の裏社会から引退し、
 カルフォルニアで画家として
 活動していた後醍醐なのです。


・日本の行政がプロパガンダしている
 『外米はまずい』という神話を打ち崩す
 ことから始めなければならない。
 『アメリカ製の車が日本で売れないのは
 品質のせいで、規制が多いからではない』
 という彼らの不条理な詭弁を
 コメで論破する必要があるのだ(p73)


■面白いのは、出演者が
 日本進出を目指す穀物メジャー役員、
 CIAとFBIの工作員,
 日本の極道、アメリカのマフィア

 企業オーナー、弁護士など、
 であり、
 その業界の常識と思考回路が
 まったく分からないことです。


 もちろんビジネスの交渉は、
 金と利権の相互利益の調整です。


 しかし、裏の世界は、相手の弱みを探り、
 時には実力行使の恐怖感を与えながら、
 落としどころを交渉していく代理人が存在し、
 どういった思考回路を持っているのかが 
 よくわかりました。


 鉄の仁義を持つマフィア、
 法を背景にした弁護士、
 CIA、FBIといった国家組織を
 相手にするには、
 相応の知力と財力と胆力を持った
 実力者でなくては
 対応できないのです。


・アメリカ市場を狙った日本の闇社会が、
 一番恐れているのが米国IRSと移民局です・・
 脱税が発覚すれば司法当局の制裁は
 シンジケート以上に過酷だ(p130)


■どこまでが本当なのか、
 わからないところが面白い。


 私の仮説は70%が、
 著者の経験に基づくものと
 想定しました。


 国際企業や国家機関、そして
 裏社会の暗闘を


 後醍醐さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


パワーゴルフとは盗聴やインサイダー取引の
 誘発をふせぐために、余人を交えずトップ同士が
 グリーン上でゴルフをしながらM&Aなどの
 密談を交わすことである(p26)


・第二次世界大戦後のマーシャルプラン、
 つまり食糧援助という美名に隠された
 占領政策の数々が後醍醐の脳裏をかすめた。
 GHQによる日本政府への小麦の無償提供は、
 伝統ある日本の食文化を
 完全に変えてしまった(p28)


・ハワード・ヒューズはその昔、
 自分が目を付けた女優を手にするため、
 彼女が所属する映画会社を
 買収したという噂だ(p141)


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【私の評価】★★★★★(93点)



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