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「誰も教えてくれない脳と医療の話」名月論

2013/06/11公開 更新
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誰も教えてくれない脳と医療の話 脳神経外科の現場から

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■脳外科医が教えるお医者さんの実態です。


 給料が生々しいのですが、
 勤務医で1000万円くらい。


 大学病院は准教授で600万円くらいと
 それほど高くないようです。


 がっつり儲けるには、
 独立して病院を経営すること。
 サラリーマンと変わりませんね。


・勤務医の一般的な年間の給与は税引き前の総額で
 1000万円前後と言われています。これは研修医ではなくて、
 ある程度一人前となった勤務医の給料と考えてください・・
 ただ、勤務医の場合、忙しい科となると夜間や休日も
 働いたり、当直も含めて、ようやくこの給料です(p202)


■典型的なダメ医者は、
 やはり薬をたくさん出す人だそうです。


 昔は薬を出すだけ儲かったようですが、
 現在は医薬分業でそれほど儲からない。


 それでも、昔の癖を引きずって、
 飲んでも飲まなくてもいいような薬を
 出す人がいるようです。


 「患者が薬を欲しがる」
 というのもまた事実のようですが。


・誰から見ても「こういう医者はだめだ!」という
 典型例をあげてみようと思います。一つは
 「やたらとたくさんの薬を出す医者」です。(p31)


■医師といっても日々勉強であり、
 また適切な治療法についても議論があるようです。


 そうした混沌の中から医療も進歩していくのでしょう。


 わかりやすい医療現場の話が聞けて、
 よかったと思います。


 名月さん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・くも膜下出血の脳動脈瘤クリッピング術 1か所107万円・・ 
 上行大動脈瘤手術 170万円
 心肺移植 198万円 といった感じです(p228)


・医師本来の責任感を出して患者を引き受けたとしても、
 手に負えずに亡くなった場合、訴えられるのは
 自分かもしれないのです(p251)


・元より働くこともなく、社会のルールも守らず
 好き放題した結果路上生活となり、病気になって入院し、
 生活保護受給者となる方もいます。・・酒を要求したり、
 暴言を吐いて暴れたりすることもあります(p266)


・国公立の医学部の特徴は何といっても学費が安いことです。
 6年間にかかる学費の平均は約350万円です。・・・
 一方で、私立医学部のほうはどうでしょうか・・・
 20009年にまとめられた私立医科大学協会の資料によれば、
 平均約3400万円となっています。(p235)


・パートというのは、「午前中だけ」「1日」などの
 時間の区切りで外来診療を担当したりするのですが、
 半日で3,4万円ほどになります。・・・
 医者の中には、特にどこにも所属せず、
 こうした収入だけで暮らしている人もいます(p204)


・勤務医不足の一つの要因として、日本の病院が
 開業医に対して開かれていないということがあります。
 アメリカでは、開業しても病院の施設を借りて手術ができる
 「オープンホスピタル」というシステムがあり、それを
 活用することで開業した専門医は自分の技術を生かし、
 病院側は人材不足を補うことができるのです(p257)


誰も教えてくれない脳と医療の話 脳神経外科の現場から
名月 論
文芸社
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【私の評価】★★★☆☆(74点)


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■目次

 第1章 身近な医療の話
 第2章 脳外科の病気
 第3章 脳外科の治療
 第4章 医者とお金と医療制度


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読んでいただきありがとうございました!


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