「灘中 奇跡の国語教室 - 橋本武の超スロー・リーディング」黒岩 祐治

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灘中 奇跡の国語教室 - 橋本武の超スロー・リーディング (中公新書ラクレ)

【私の評価】★★★★★(94点)


■灘中、灘高といえば、東大合格数トップの
 常連として有名ですが、
 このような国語の授業が行われていたとは
 驚きました。


 中勘助作の「銀の匙」という小説を
 3年かけて読むというもの。


 それも単に読むのではなく、
 百人一首が出てくれば、
 百人一首を暗記して大会に出る。


 凧が出てくれば、凧を自分で作って、 
 凧揚げをする。


 「銀の匙」を切り口に
 実際に体験したり、調べたり、
 覚えたりするのです。


・・・・丑紅の牛も大切であった・・・
 まずは「丑紅」という言葉が入り口になる。研究ノートの
 「語句の意味」の欄には「寒の丑の日に売る紅で、口の中の
 あれを防ぐという」という解説がつけられている・・・
 そもそもこの「丑の日」とはなんぞやということになる(p86)


■それも、そうした解説書は、
 橋本武先生が毎回、ガリ版で作ってくる。

 
 つまり、「銀の匙」を切り口に、
 毎回、手作りの教科書を
 使っているということです。


 こうして物事を掘り下げていくと楽しいよ、
 ということを橋本先生自身が
 生徒に示しているということなのでしょう。


・「すぐ役立つことは、すぐ役立たなくなる」ということです。
 何でも興味をもったことをどんどん自分で掘り下げて
 いってほしい。・・そうして自分で調べて見つけたことは
 一生の財産になるかと。(p215)


■私も歴史の勉強をしていて、
 もっと一つひとつの歴史的事件を
 掘り下げていくと
 もっと楽しい
んだろうな・・・と思いながら、
 年代を暗記していたことを思い出しました。


 本当は勉強とは楽しいものなんだ、
 ということなのでしょう。


 私も十年、一日一冊読書感想を
 してきましたが、
 子どもにも一月一冊読書感想を
 してもらいましょうか。


 黒岩さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・たくさんの文章を書かされたということである・・
 「"百聞は一見に如かず"という。
 書くことにおいては"百論は一作に如かず"(p161)


・中学の三年間は毎月毎月、橋本先生が決めた課題図書が
 あってその感想文を提出しなければなかった
。(p166)


・もともとかるた遊びが百人一首の本来のあり方なのだから、
 みんなだ暗誦してかるた大会に臨むことこそ、
 本来の百人一首の勉強法だと先生は考えたのであった(p71)


徹底的に調べれば
 やる気と自信が生まれる
(p209)■


・気になることは追体験・・自分の記憶に強く残す・・
 たとえば、駄菓子屋に行く場面では、実際に教室で
 駄菓子を配って食べさせる。凧揚げをする場面になれば、
 美術の時間も使って、それぞれが好きな凧を手作り(p213)


・答えは後回しでもいい。
 疑問をもつことが第一歩(p219)


灘中 奇跡の国語教室 - 橋本武の超スロー・リーディング (中公新書ラクレ)
黒岩 祐治
中央公論新社
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【私の評価】★★★★★(94点)



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