【書評】「小さな会社の「温める」商い」桜井伸子
2026/10/27公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(87点)
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要約と感想レビュー
「ビジネス」と「商い」の違い
「ビジネス」ではなく、「商い」のすすめです。この本では「ビジネス」とは効率的にお金を稼ぐこと。「商い」とは人との縁や信頼を大切にし、地道に続けることと定義しています。
著者は独立後、順調に業績を伸ばしました。しかし、3か月先まで予約がぎっしり埋まっているにもかかわらず、虚無感を抱くようになったという。著者は、数字を優先しすぎた結果、商いの原点を置き去りにしていたと気づいたのです。そこで著者は、1年間、すべての仕事を手放して、再出発することを決断するのです。
利益を追ううちに、自分が大切にしていた人とのつながりが希薄になり、やりがいを感じられなくなってしまったというわけです。
数を追うことに集中しすぎたりすると、自分が本当にやりたいこととズレが生じてしまいます。その結果、やりがいを感じられなくなり、事業そのものに飽きてしまうのです(p27)
小さな会社は高単価のサービスで勝負する
著者が再出発にあたって目指したのは、小さな会社ならではの高単価のサービスです。小さな会社だからこそ、お客様一人ひとりを理解し、その信頼関係をもとに商売していくのです。
「ビジネス」として売上を追うのではなく、「商い」として長くお付き合いできるか。お客様にとって必要な存在であり続けられるかという視点で活動しているといいます。
著者が重視しているのは、対面でのコミュニケーションです。会話や笑顔、心配りを通じて「この人から買いたい」と感じてもらえれば、「商い」は成り立つという考え方です。
デジタルの時代だからこそ、リアルなつながりの価値を見直し、対面での商いを大切にする(p18)
熱量と微差で差別化する
著者は、お客様の中に「神クライアント」がいると表現しています。「神クライアント」とは、単にサービスを買うだけでなく、あなたの思いやビジョンに共鳴してくれる人。「協創する人」です。
「神クライアント」との関係を築くには、「これは」という予感があるお客様のもとへ、思い切って「今、会いに行きます」とばかりに、こちらから足を運んでみるとよいという。
そして、いきなりサービスの話をするのではなく、「どんなことがあって今に至ったのか」「どんな未来を描いているのか」など、お客様を知ろうと努めるのです。
そのうえで、自分の熱量や真心、お客様に対する思いやりの温かさを伝えます。お客様に思わず「おっ」と感じてもらえれば、「神クライアント」になってくれるかもしれないのです。
収入も時間も豊かになる最短距離「温める商い」・・・「急がば回れ戦略」・・売ることよりも届けることに集中する(p43)
信頼と安心感を積み上げる
著者は、常に約束の期日を守り、お客様の期待を上回る対応を心がけているという。「この人なら大丈夫」という安心感を積み上げて、商売につなげているのです。
日本古来の義理人情の世界に近いものだと感じました。町の電気店など、地域に根ざした商売では、こうした姿勢で成り立っているのです。
著者も、お客様とのこうしたふれあいに価値を置いていることが伝わってきました。桜井さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・心の壁が厚い人(怖い、冷たい)ほど、実は心の温度は上がりやすい(p95)
・心の温度を爆上げする必殺技があります。「またね!」「また来ますね!」と手を振るのです(p99)
・名刺交換会・・・20枚の名刺より、5人との温度の交換こそが成果をもたらす(p144)
・今度「〇〇」しよう、と言われたらその場で日程を決めてみよう。その人の本音がわかる(p149)
▼引用は、この本からです

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桜井伸子、セルバ出版
【私の評価】★★★★☆(87点)
目的
第1章 あなたがしているのはビジネスor商い?
第2章 小さな会社は少人数&高単価で勝負
第3章 心の壁を溶かす「温める商い」の法則
第4章 神クライアントを顧客にしなさい
第5章 銭湯の金持ちオヤジが教えてくれた温める商い「客心温♨」
第6章 今すぐ実践できる! 客心温77の教え
第7章 温める商いで激変した小さな会社の事例
著者経歴
桜井伸子(さくらい のぶこ)・・・客心温提唱者/EQコンサルタント。大阪で銭湯を営む父から「商いの本質」を学び育つ。新卒でメガバンクに入社し、VIP層向け営業で単月2億円を成約。全国MVPを受賞。独立後は、心の知能指数=EQに基づく「客心温」を提唱。信頼関係の構築と洞察力を活かしたブランディング支援が注目を集め、サロンオーナー、教室経営者、セラピスト、老舗企業の二代目など、全国に多数のクライアントを持つ。「少人数でも高単価の契約を実現する」商いスタイルを提唱
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