「100歳の幸せなひとり暮らし 穏やかな心と健康を保つ100のヒント」鮫島 純子
2022/12/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
100歳で一人ぐらしとは、若々しいおばあさんだなぁ~と読み進めました。元気の秘訣は、「何事にも感謝して生きる」ことだという。水道の水に「ありがとう」寝る前に「ありがという」トイレで「ありがという」ぎっくり腰に「ありがという」手にも足にも「ありがという」
そして「良い波動の言葉を使いましょう」というのだから、まるで小林正観さんのような内容になってきました!こうして手が動くことに感謝。こうして食事できることに感謝。トイレでいたせることに感謝なのです。こうして生かされていること自体に感謝するということなのでしょう。
・「ありがとう」は声に出して(p22)
読み進めると、著者の祖父は、なんと日本社会の基礎を作った渋沢栄一。夫は岩倉具視の曽孫(ひまご)だという。ものすごい家系ですが、生活はいたって質素であったという。渋沢家の精神は質素倹約。同族会で各家の支出をチェックしていたというのですから、徹底しています。
そして渋沢栄一の「自分が求めるのは、皆の幸福、ただ一つ」という考えを著者も継承しています。著者は「世界人類が平和でありますように」と寝る前にお祈りしているという。「世界平和」が自分の使命であり、「世界平和の祈り」という波動を出し続けているのです。
・質素倹約は渋沢家の精神・・・同族会では、家計簿を見せて、華美を戒め、各家の重要な問題を全員で話し合っていた(p101)
攻撃してくる人は自分を磨く砥石。相手が悪いというマイナスの考えを感謝の思いに転換するという思考法だったり、年寄りのために税金を使いすぎではないかと主張するところを読むと、我欲のないおばあさんだと思いました。「自分が自分が」ではなく、自分は世の中のためにどんなお役立ちができるのだろうと考えているのです。「皆の幸福」を希求する渋沢家の教えなのでしょう。
2024年に渋沢栄一氏は1万円札の顔になります。そういえば著者の顔が渋沢栄一に見えてきました。鮫島さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・今、年寄の肉体維持のために税金を使いすぎではないかと思います(p115)
・嫌なことをぶつけてくる相手がいたら、まず自らを反省します・・・悪役を演じてくださっているのだと思う癖をつけました(p123)
・「とりあえずやってみよう!」という好奇心が大事だと思います(p145)
・日本は古くから「豊葦原の瑞穂の国」と宣言し、植物の種を蒔き育て、海の幸を神の恵みとして感謝し、採取して生きてきました(p179)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
1章 幸せにほがらかに生きる
2章 日々の暮らしを丁寧に
3章 出会う人は、すべてご縁のある人
4章 「とりあえずやってみよう」の好奇心
5章 女性の優しさを発揮する
6章 人生の最期を豊かなものに
書画家・小林芙蓉さんとの幸福人生対談
著者経歴
鮫島純子(さめじま すみこ)・・・エッセイスト。大正11(1922)年、東京都で生まれる。祖父は近代日本経済の礎を築いた渋沢栄一。父は栄一の三男で実業家の渋沢正雄。女子学習院を卒業後、20歳で岩倉具視の曽孫にあたる員重氏と結婚。渋沢栄一の精神を受け継ぎ、少女時代の質素倹約の暮らし方を結婚後も実践。夫を見送って70代で水泳、80代で社交ダンス、90代でヨガをはじめるなど、現在も前向きに人生を謳歌、その暮らし方や思考法が、著作や講演会をとおして多くの人を励まし、啓発している。
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