「世界の「頭のいいひと」がやっていることを1冊にまとめてみた」中野 信子
2022/08/23公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
最近テレビで露出の多い中野先生は、どういった本を書いているのか興味があって手にした一冊です。中野先生は3年間フランスの研究所で働いた経験がありますので、外国人の友人の例が多く出てきます。
そのせいか頭よい人の特徴としては、「上手に主張する人」「諦めない人」「苦手な仕事は他人に振る人」など空気を読まない欧米的な人になっています。自分の長所を活かして、自分の短所は使わない。チームで成果を出すのが頭の良い人なのでしょう。
・「どんな仕事でも60点レベルで,無難にこなせる」より,「この仕事を90点以上のハイレベルでできるのは自分だけ」(p19)
私が印象的だったのは、東京大学出身の著者の友人で自殺してしまった人が、少なくないと告白していることです。いくら頭がよくても、自殺してしまうようでは頭がよいとはいえません。本当に頭の良い人とは、逆境を自分のプラスにできる人なのです。
つまり、仕事が楽しくなければ自分が楽しい要素を足してみる。または、ゲームにして楽しんでみる。それでもダメなら、苦手なことは他人に振ればよいのです。このように真に頭のよい人は、マイナスをプラスに変換する特技を持っているのです。いかなる逆境の中からでも自分のプラスになる学びを得ることはできるのです。
・逆境も自分の味方にして,したたかに生き抜いていくのが,「世界で通用する,本当に賢い人の要件」(p6)
著者は世界の全人口の上位2%の知能指数に入る人のみが入会できる、MENSAの会員であるという。そして、ロザン宇治原さんの入会試験にも立ち会ったというのは自慢?でしょうか。読んでみると、「MENSAで出会った頭の良い人は、頭の良いことを隠す」というのがMENSAの「落ち」でした。確かに頭が良いということは頭が悪い人から妬まれるリスクがあるので、頭がよい人はその怖さを知っているのです。
本当の天才はバカに見えるというのは、天才とバカは紙一重という見方もありますが、本当の真の天才はバカを演じるのです。中野さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・いつも仕事が楽しそうな人というのは,「仕事を楽しくする名人」(p65)
・自分の味方はすぐ近くにはいないかもしれないけれど,本の中には絶対にいる(p103)
・目標とは,あなたの人生の質をより良く変えていくための道具です(p134)
・サボり癖のある人は,監査役に抜擢する(p88)
・よく寝る・・・一夜漬けは効率の悪い勉強法(p192)
【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
01 世界の「頭のいい人」はどんな人か?
02 世界の「頭のいい人」が心がけていること
03 世界の「頭のいい人」のスケジュールの立て方
04 世界の「頭のいい人」の自己分析と自己改良
05 世界の「頭のいい人」に近づくために
著者経歴
中野 信子(なかの のぶこ)・・・1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授。
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