「超・箇条書き「10倍速く、魅力的に」伝える技術」杉野幹人
2022/03/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(91点)
要約と感想レビュー
箇条書きを見れば、伝える力のレベルがわかる
箇条書きとは「ビュレットポイント(Bullet Points)」と呼ばれ、ロジカルシンキングを形にして伝える技術です。プレゼンでもメールでも、箇条書きはわかりやすく伝えるための書き方の基本です。著者は、箇条書きを見れば、その人の思考、そして伝える力のレベルがわかると言い切っています。確かに、文章をぱっと見ただけでその文章のレベルがわかりますので、そこには明確な技術があるのです。
例えば、箇条書きではわかりやすくするために定量的な表現とするべきであり、「~を改善する」「~を見直す」「~を推進する」「~を最適化する」「~のバランスをとる」「~を徹底する」「~を強化する」「~を実行する」といった定性的な言葉は使わないようにしたいものです。
箇条書きを見れば、その人の思考、そして伝える力のレベルがわかる(p1)
箇条書きは主語、述語で書く
面白いのは「事例」を示されながら、レベル感を整えて、3つに整理し、数字を入れてメッセージ化すると、その箇条書きの印象が180度変わってしまうことです。
箇条書きというと、単語だけや体言止めだけ羅列する人がいますが、それでは何が言いたいのか伝わらないのです。箇条書きにしてシンプルにしつつ、問題に対して対策を行なうなどといったストーリーを伝えるために主語、述語で文章を書くのです。また、時系列に整理して過去、現在、未来と何をしたいのか示すのもわかりやすい表現となるのでしょう。
箇条書きで体言止めを使うと、それが何を意味しているのかがつかめない(p53)
箇条書きを極める
箇条書きとは、伝えたいことをシンプルに伝えることだと思いました。また、箇条書きで一冊の本が書けるとは!とびっくりしました。だれもが使っている箇条書き、されど差のつく箇条書きなのです。私の場合は物語化のところが弱いと思いましたので、より伝わりやすいようメッセージ化を意識したいと思いました。
ちょっとした書き方の意識を変えることで文章が変わってくるということがわかる本でした。基本を再確認したいという人にお勧めの一冊です。★5としました。杉野さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・数字を使う・・最大の敵は、自分自身だ。それも"無難"な道を選ぼうとする自分だ(p168)
・ソフトな否定「AよりもB」・・・客の目線ではなく、自分の目線でモノをつくれ(p151)
・日本では意見の衝突は他国に比べて少ししか許容されず、それを超えて意見をぶつけ合うと成果が失われる(p25)
【私の評価】★★★★★(91点)
目次
序章 なぜ箇条書きが、最強のビジネススキルなのか?
第1章 超・箇条書きの技術1 構造化
第2章 超・箇条書きの技術2 物語化
第3章 超・箇条書きの技術3 メッセージ化
第4章 超・箇条書きをもっと使いこなす
著者経歴
杉野幹人(すぎの みきと)・・・A.T. カーニーマネージャー。東京工業大学工学部卒。INSEAD MBA修了。早稲田大学商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)大学卒業後、NTTドコモに就職。シリコンバレーで仕事を共にした500人以上の起業家のプレゼンや提案資料から、箇条書き(Bullet points)で短く魅力的に伝えることのパワーとその技術を学ぶ。世界最高峰のビジネススクール、INSEADでMBAを修了後に、グローバル経営コンサルティングファームのA.T.カーニーに入社し、経営戦略、マーケティング戦略、新規事業、経営会議運営支援等の幅広い経営コンサルティングプロジェクトを手掛けている。
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