「先延ばしと挫折をなくす計画術 無敵の法則」野呂 エイシロウ
2021/09/22公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★★(90点)
要約と感想レビュー
ある時の著者のパソコン画面には、作成中の書籍のゲラ原稿2冊分、イベントの見積り、プレスリリース原稿、アンビリーバボーの原稿とロケ台本、コンサルタント先向けの戦略メモ、コンサルのスケジュール管理表が同時に開いていたという。著者は「鉄腕DASH!」「特命リサーチ200X」「ビートたけしのアンビリバボー」の構成作家でありながら、PRコンサルタントであり、1時間25万円で仕事をしています。
一体どうすれば、1日に10の会議に参加し、資料を作りながら、毎日2冊の本を読み、新着雑誌にはすべて目を通すことができるのでしょうか。もちろん作業の効率化はしていますが、ポイントはスケジュールに予定だけではなく目的も書くこと。つまり、すべての行動に意味付けすることで、著者は自然と動けるようになったのです。
・スケジュールの書き方・・・予定ではなく目的を書く(p4)
例えば、○○さんとランチの予定には、〇〇さんと良い人間関係を作る、という目的を書きます。すると、良い人間関係を作るために、○○さんの好きなワインの試飲会の情報を持っていこう。こちらからは、僕の本を紹介してもらえないか相談してみよう、といった具合に、準備するべきことが明確になるのです。
ランチの予定がなければ、著者はお昼は5分で済ませて、クッションタイムとして使っているという。クッションとは調整のための時間で、午前の残作業をする、メールを返す、午後のスケジュールチェックなどを行うのです。
また、ある日のスケジュールでは、タクシー移動中に「母に電話」と書いてあり、スキマ時間に親孝行しています。このように著者のスケジュールには、すべて意味があるのです。
・タクシー移動のところに「母に電話」と書いてあります(p68)
著者がスランプのときに助かったという、某女性経営者からもらったアドバイスも秀逸でした。
著者が良い提案を作ることができずに会議に出ることが辛くなってきたとき、「球拾いをしなさい」と助言されたという。「球拾い」とは、補足の資料を出す、お菓子の差し入れをする、机を掃除する、といった自分にできるちょっとした貢献をしていくということです。逃げるのではなく、自分のできる範囲でベストを尽くすという姿勢を示すということで、著者は道が開けたのです。
これだけの仕事をこなす著者の経験だけあって、書籍全体に納得感がありました。仮に私が東京で仕事を続けていたら、同じようになっちゃったかもしれないと思いながら読ませていただきました。野呂さん、良い本をありがとうございました。
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
この本で私が共感した名言
・dマガジンの「新着雑誌」を全部読みます・・・気になる記事はチェックしておきます(p105)
・僕は、毎日2冊程度読みます・・とにかく、役に立つキーワードがあるページしか読みません(p147)
・睡眠が何よりも大切だ(p30)
・人間の習慣はあてにならない・・・自分を信用してはいけません(p35)
・もし「半月で死ぬ」ならどうでしょうか?僕だったら「明日からハワイのオアフ島に行って、リモートで会議に参加して3日後に東京に戻ってこよう」と思います(p48)
【私の評価】★★★★★(90点)
目次
第1章 計画の立て方で人生が変わる
第2章 目的をやりとげるためのスケジュールの法則
第3章 効率とスピードアップする行動管理の法則
第4章 他人に振り回されないコミュニケーションの法則
第5章 やり忘れを防ぐルーティン化の法則
第6章 ストレスをなくすマイルール作りの法則
著者経歴
野呂 エイシロウ(のろ えいしろう)・・・1967年愛知県生まれ。小学4年生より放送部。中学生の頃より朝までラジオを聴いていたため、高校受験・大学受験を失敗。愛知工業大学で、コンピューターと出逢う。大学時代、雑誌「DIME」で見つけた募集広告に応募し、三菱電機の学生起業に参画。初の学生向け家電、初の学生クレジットカードの企画立案・マーケティングを行う。その後、「元気が出るテレビ・作家予備校」にて放送作家に。「鉄腕! DASH! ! 」「特命リサーチ200X」「ビートたけしの奇跡体験アンビリバボー」などの構成作家に。自動車の番組がきっかけで自動車会社のマーケティング担当と出逢い、戦略的PRコンサルタントへ。「婚活ブーム」「グルーポンブーム」「フラッシュマーケティング」「ふるさと納税ブーム」などに携わる。ミッションは、「企画と言葉の力で世の中を面白くすること」。毎日、10近い会議に参加。
メルマガ[1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』] 3万人が読んでいる定番書評メルマガです。 >>バックナンバー |
|
この記事が気に入ったらいいね!
コメントする