「言語化力 言葉にできれば人生は変わる」三浦 崇宏
2020/02/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
博報堂から独立し、クリエイターとして活動している著者の言葉の作り方です。著者の会社では、どうしようもなくなった案件をアイデアの力で変化を起こすことで収益を得ているという。
良いアイデアがあってもクライアントを説得できなければそのアイデアは採用されません。意思決定を促すために言語化力が必要なのです。
・広告はアートではない。クライアントがいて、彼らが納得しない限りはどんな面白いアイデアも世の中に出ることはない。だから、あらゆる意思決定がクライアントに説明可能でなくてはいけない(p114)
面白いのは、仕事よりもより良い人生を生きるために言語化力が大事だという。
頑張らなくても最低限の生活が保障されている現代社会。いくら成功しても際限ない欲望におぼれてしまいそうになる現代社会。どちらに行っても際限がないからこそ人は「自分の幸せ」を定義しなくてはならないという。
・現代において幸せになるには、誰もが自分なりの幸せを「言葉」で定義しておく必要がある・・・「頑張らないといけない」という思い込みに苦しんでいる人も多い(p230)
著者は何度も絶望しては、絶望の中で生き抜けたのは「言葉」の力だったという。「名言メモ」を書きためているというだけあって良い言葉が引用されていました。
言葉にできないからこそ、言葉にするというのが印象的でした。三浦さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・自分の人生の目的を定義するにはどうすればいいのだろうか?まずは「何をしているときがいちばん楽しいか」を考えることだ。自分の人生を振り返ってみて、自分がいちばん楽しかった、素直に笑えた瞬間を思い出してみるといい(p259)
・彼のチームは毎年のようにカンヌで賞を取った・・・彼は「ここまで頑張ればカンヌ獲れるぞ」という言い方をしていたのだ(p187)
・若手のコピーライターは100個以上の案を出すのが普通だ。これは「100個の正解」を探っているのではなく、「間違いが間違いである」ことを確認するために言葉にしているのだ(p122)
・顧客の条件以上に最も疑わなくてはいけないものがある。常識、世の中の常識だ(p149)
・言葉というのは危険なものである・・・ぼくたちは全員ナイフを持って、振り回しながら生きている。それくらいのイメージでいたほうがいい。言葉によって人は死ぬ(p206)
・会社員になった頃からずっと「名言のメモ」を書きためている。「これはいいな」と思ったものはすぐにメモしている(p128)
・思考を言語化するには次のプロセスが必要だ
0:スタンスを決める
1:本質をつかむ
2:感情を見つめる
3:言葉を整える(p64)
・「垂直思考」とは、論理的に思考を深めていくことだ・・・「水平思考」・・これは、似たような構造の話を見つけてきて共通点や相違点を探して論じるというスタイルだ(p107)
・「逆張りをする」・・・たとえば、みんな「人脈が大事だ」とっている中で、「人脈なんて言葉を使っている奴はクソだ」と言えば、これは明確な逆バリになる(p142)
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【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
序章 すべては言葉から生まれる - 仕事も人間関係も人生も
第1章 「言葉にする」方法
第2章 印象に残る言葉をつくる
第3章 人を動かす
第4章 言葉で未来を指し示せ
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