【書評】「やってはいけない7つの「悪い」習慣 成功をひそかに妨げる「人生の落とし穴」」 デビッド・M・R・コヴィー
2019/07/18公開 更新

Tweet
【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
お金の使いすぎ事例
今週プレゼントにもある「7つの習慣」のスティーブン・コヴィー氏の息子デビッド・コヴィー氏による「7つの悪い習慣」です。「7つの習慣」のポイントは、"大切なことを大切にする"ということですから、失敗例を示しながら同じことを伝えたいのでしょう。
面白いのは、お金の使いすぎから夫婦関係が崩壊する家族を事例として紹介していることです。日本人もこれくらい金を使えば景気も良くなることでしょう。
将来に備えず、自分も家族もお金にルーズで不必要な出費を抑えず、結果として借金を抱えてしまうの・・他人と張り合うための消費、という悪循環に陥ってしまうこと(p89)
息子が父親に金を貸す
この物語がいかにもアメリカ的なので、深く入っていけない自分がいました。住宅ローンがあって、家族旅行を計画しているのにオープンカーを買ってしまう。息子が借金に苦しむ父親に、自分の貯金200万円を貸してあげる。
日本なら息子名義の口座でも引き出してしてしまいそうです。学校に通っている子どもも、一人の人格として財産を管理しているのがアメリカ的と言えるのでしょう。
そして主人公に「人生でいちばん大切だと思うものを、五分で書き出してみるのはどう?」と奥さんが問いかけるところは、成功哲学風になっています。自分にとって重要なもの、絶対に欠かせないものについて、深く考えるのです。
「今、貯金が18000ドルあるんだけど、利息は月に2ドルか3ドルしかつかないんだ。だから、そのお金をパパに貸そうかと思うんだけど(p152)
起業にチャレンジする
主人公は、どうでもいいものを辞めて、大切なことに時間をかけられるようになります。人は気の進まないことを後回しにしてしまうのですが、主人公は行動を変えることができたのです。
金遣いの荒い主人公は、オープンカーを中古車に変えて、ゴルフや外食を控えて借金を返していきます。仕事も自分の役割に集中させ、会議を減らし、業績を上げて昇進を内示されます。
そして最後には、夢だった起業にチャレンジするのです。いかにもアメリカっぽいストーリーが笑えました。コヴィーさん、良い本をありがとうございました。
メルマガ[1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』] 3万人が読んでいる定番書評メルマガです。 >>バックナンバー |
配信は『まぐまぐ』を使用。 |
この本で私が共感した名言
・ほとんどの夫婦がしてしまう過ちは、考え方が一致しないまま、家族としての活動を計画してしまうこと(p72)
・人生を最後まで戦っていくためには、最悪のシナリオに備えなければならない。こういうことを、あなたは考えたことがあるかしら、アレックス?(p95)
・「アレックス、苦労の末に手に入れたものの中でとくに誇りに思うものを、これから五分かけて考えて、リストにしてみて」・・・重要だと思うのは、どんな特徴があるからかしら・・共通する特徴が何かある?(p134)
・学びの罠・・・間違うことを、私たちは、学習プロセスの一部ではなく、性格上の欠点、つまり短所だと考えてしまうの・・隠してしまうと、何も学べない(p203)
・自分に厳しくなりすぎちゃだめよ・・あなたは、挑戦する意欲なしにはできない、大きな変化をしようとしているんだから(p205)
・モーツァルトと同様にビートルズも、爆発的に成功する前に1200回もライブ演奏をしていたの・・ビートルズは、地道に練習を積み重ねて、世界的な成功を収めた。才能の問題じゃなかったの(p210)
・仕事にあまりに依存すると、用心深さが度を超し、リスクを避けるようになってしまうってこと。会社の文化にそぐわない考えを言ったり提案をしたりしたら、上司を怒らせてしまうんじゃないかと不安に思うようになるの。理由はね、仕事を失うのが怖いから!(p243)
・死を目前にした人が、人生で最も大切だと考えるものは何か・・・「人とのつながりよ!」・・・「人とのつながりと経験だけなの(p278)
・年に一度、持ち物を見直して、ため込んでしまった要らないものを全部、あげるか捨てるかすることにした。わが家は、『物より経験』をモットーにして生活しているの(p282)
日本実業出版社
売り上げランキング: 57,129
【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第1部 はじめの一歩
第2部
Trap1―夫婦関係の罠
Trap2―金・借金の罠
Trap3―焦点の罠
第3部
Trap4―変化の罠
Trap5―学びの罠
Trap6―キャリアの罠
第4部 Trap7(決意の日
Trap7―目的の罠
著者経歴
デビッド・M・R・コヴィー・・・世界規模での人材教育・研修の分野における著名な専門家として知られる。SMCOVの共同創業者、共同CEOであり、ThomasLelandの共同創業者でもある。リーダーシップおよびグローバル・ライセンシングの専門家であり、スティーブン・R・コヴィーの三男として、生まれたときから「7つの習慣」の中で暮らしている。
スティーブン・M・マーディクス・・・デビッドとともに世界規模での人材教育・研修の分野における著名な専門家として知られるSMCOVの共同創業者、共同CEOであり、ThomasLelandの共同創業者でもある。
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
コメントする