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「負けてたまるか! 若者のための仕事論」丹羽 宇一郎

2017/12/14公開 更新
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負けてたまるか! 若者のための仕事論 (朝日新書)


【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー

■元伊藤忠商事社長の丹羽さんが、
 これから社会に出る若者に
 伝えたいことは何なのでしょうか。


 それは、
 「人は仕事で磨かれる」
 ということです。


 給与が安い、長時間労働などと
 文句を言う前に、
 眼の前の仕事に取り組みなさい
 ということです。


・給料が低いの安いのとボヤく前に、まずは「お金をもらって勉強させてもらっている」という気持ちで何でも興味を持ってやってみる。いやいや働くより何倍も仕事のやり方が身につくでしょう(p37)


■会社員の出世を決めるのは
 上司です。


 一生懸命仕事をして
 成果を出して上司を喜ばす。


 成果を出していれば
 どんどん難しい仕事を
 与えられる。


 難しい仕事だからこそ
 苦労することで自分が成長し、
 うまくいけば評価されるのです。


・どんな会社に入っても、「あれはいい人材だ」「こいつはデキるぞ」と思われるような人間になることを目指さないといけません(p79)


■最後に、やはり読書は
 したほうがいい。


 なぜなら、読書で知識と
 相手を説得する力が
 蓄えられるからです。


 読書がしたいから、
 丹羽さんは社長になっても
 電車通勤だったのです。


 丹羽さん
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・私の心情は、「人は仕事で磨かれる」です。つらい仕事ほど人を成長させるものです。したがって、誰もやりたがらない厳しい部署への異動は、逆に喜ぶべきだと思っています(p75)


・自分の身の回りで起きた物事に対して、「俺は関係ない。あなたが悪い」というのでは、「自省の心」が育ちません。自ら反省するところがないというのは、成長することがない、ということです(p33)


・なぜ上司に言いたいことを言わないかというと、黙って顔色を窺う人のほうが偉くなっていくからです。ヒラメのように上ばかり見ている官僚の権化のような人を役員にしたりする。これはトップの責任であり、その意味でリーダーたちは大いに反省しなくてはならないでしょう(p50)


・「論理的な話し方」は、読書でしか身につかない(p107)


・私は、「経営は論理と気合い」だと思っています・・気合い、気迫も大事なことですが、それに加えて、きちんと論理的に説明して納得させなければ、人は動きません(p109)


・私の場合、濫読は一冊一時間もかかりません。まずは目次や帯などを見て、だいたいどんなことが書いてあるのかを把握する。その後、ページをパッ、パッとめくっていくんです・・本能的に引っ掛かった単語の箇所は、手を止め、文章を読んでみる・・「いい文章だな」と思えば、そこに線を引く・・(p102)


・「丹羽君、君は自分の能力を自分で評価しているようだけど、自分の能力は他人が評価するものなんだ。自分でしちゃいけないよ」私はこの言葉に、ものすごくショックを受けました(p153)


・会社における評価の基準とは何かというと、私は「周りからどれだけ必要とされるか」だと思っています・・自分で自分の能力が高いと評価しているうちは、まだまだなのです(p155)


・電車通勤を続けるのは、一つには本を読みたいからです・・しかし電車通勤を続ける一番大きな理由は、社員と同じ目線でものを考える習慣をつけなければいけないと考えているからです(p185)


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負けてたまるか! 若者のための仕事論 (朝日新書)
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丹羽 宇一郎
朝日新聞出版
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【私の評価】★★★★★(90点)



目次

序章 若者よ、小さくまとまるな!
第1章 DNAのランプが点灯するまで努力せよ―人は仕事で磨かれる
第2章 本は仕事と人生を深くする―人は読書で磨かれる
第3章 己を知り、他人を知り、人間社会を知る―人は人で磨かれ


著者経歴

 丹羽 宇一郎・・・1939年生まれ。安保時には自治会委員長を務め学生運動の闘士。大学卒業後、伊藤忠商事入社し食料畑を歩む。9年間アメリカ駐在。1998年に社長に就任。1999年に約4000億円の不良資産を一括処理。社長任期6年の公約どおり2004年会長となる。


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