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「凍った地球―スノーボールアースと生命進化の物語 」田近 英一

2017/07/02公開 更新
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凍った地球―スノーボールアースと生命進化の物語 (新潮選書)

【私の評価】★★★☆☆(70点)


■過去に地球が氷に覆われた可能性が
 あることがわかっています。


 しかし、その原因は
 よくわかっていません。


 この本は、著者が研究中の仮説を
 説明するものとなっています。


■また、氷河期の中では10万年のサイクルで、
 氷期と間氷期がくり返され、
 二酸化炭素濃度も変化しているとのこと。


 しかし、二酸化炭素が原因なのか、
 二酸化炭素は結果なのかも
 よくわかっていないのです。
 

 昔のことはよくわからない
 ということがよくわかりました。


 田近さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・火山活動による二酸化炭素の供給が
 現在の約10分の1以下になると、
 地球は全球凍結を避けられないことが
 わかった(p16)


・氷河時代ちうのは、寒冷な気候の影響で、
 「大陸氷河」または「大陸氷床」と呼ばれる、
 巨大な氷の塊が大陸上に存在する時代のことである。
 大陸氷床は、地形の起伏によらず存在する
 広域的な氷河のことで、厚さは
 3000~4000メートルにも達する(p31)


・いまから約1億年前は、
 恐竜が栄えた中生代の白亜紀
 (約1億5000万年前から約6500万年前まで)・・
 海水温の指標である海水の山荘同位体比の値、
 海洋域におけるサンゴ礁の分布や陸域に
 おける動植物の分布、海底堆積物の種類など、
 あらゆる地球環境の指標が、当時、非常に
 温暖であったことを示している(p34)


・いまから46億年前の、誕生したばかりの
 太陽の明るさは、現在の70%程度であると
 推定される。太陽は時間とともに徐々に
 明るさを増しており、現在でも一億年で
 1%程度の割合で明るくなっているのだ(p63)


・海水の炭素同位体比の値が、大気や海洋へ
 供給される火山ガスの値にまで低下している
 ことが何を意味するか、答えは明らかであろう。
 すなわち、氷河時代の直後に、生物による
 光合成活動がほぼ完全に停止した、
 ということである(p88)


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凍った地球―スノーボールアースと生命進化の物語 (新潮選書)
田近 英一
新潮社
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【私の評価】★★★☆☆(70点)



■目次

第1章 寒暖を繰り返す地球
第2章 地球の気候はこう決まる
第3章 仮説
第4章 論争
第5章 二二億年前にも凍結した
第6章 地球環境と生物
第7章 地球以外に生命はいるのか?


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