「たった半年で次期社長を育てる方法 」和田 哲幸
2016/06/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(87点)
■高齢化が進むにつれ、
経営を引き継がなくてはならない
状況に陥る会社が増えています。
この本では、
経営の引継ぎの成功例と
失敗例を見ながら、
経営引継ぎの方法を考えます。
まず、考えるべきは、
何を引き継ぐのか、
ということです。
・大塚勝久氏により創業された大塚家具・・
この騒動の火種となったのは、
社長の座を譲り受けた久美子氏が、
勝久氏が家具業界を席巻した手法である
「会員制ショールーム」という販売方式をやめ、
自由に誰もが買い物できる大衆的な
販売方法へと変更したことでした(p24)
■引き継くべきことについて、
組織や具体的な業務の流れ(ハード)から、
理念・ビジョン(ソフト)まで
具体的なマニュアルにします。
しかし、もっとも重要な課題は
それを誰に引き継ぐのか、
ということです。
引き継ぎの成功例・失敗例を見ながら、
後継者を慎重に選定する必要があります。
失敗例を見ていると、
人間関係、信頼関係の問題で
失敗する例が多いですね。
・あくまで個人的な感覚ですが、
一分野に並外れた才覚を見せる天才よりも、
むしろ突出したものがなく
能力のバランスのよい凡人のほうが、
後継者として成功しやすく・・(p59)
■経営者とは会社の代表であり、
単なる才能だけでなく
求心力が必要なのだとわかりました。
多くの人が働く企業においては、
多くの人が協力できる
経営者が求められるのです。
和田さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・中小企業において技術一筋に生きてきた人材は、
やはり対外交渉に劣る傾向があり、
いくら技術的に優秀であっても、
経営者としての能力が伴わないことが
よく見受けられる・・(p168)
・中小企業では、金融機関から
事業資金を借り入れる際に、
経営者が債務保証を負うのが一般的です・・
後継者にしてみれば、債務保証まで
引き受けるのはずいぶんと勇気がいる(p50)
・継承タイプごとに重視すべき引継ぎマニュアル・・
・「補佐官型」
後継者に足りない能力を持つ補佐官を
据えなければならないため、まずは社員名簿から
有力な補佐官候補を探し出します(p185)
・私の実家は、事業をしていました・・・
自分で判断するべきことが増えてきます。
そのたびに事業主であった父親なら
どう決断するのかと考えました(p207)
【私の評価】★★★★☆(87点)
読んでいただきありがとうございました!
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■目次
第1章 社内の高齢化、業績不振...後継者不在の会社に忍び寄るリスク
第2章 人材選定で迷い続け、タイムリミットを迎える経営者たち
第3章 事業の早期継承を実現する「引き継ぎマニュアル」
第4章 親族内承継、従業員承継、承継相手によって異なる
第5章 経営の「見える化」と「体系化」こそ、企業を永続させる鍵
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