「遺言 日本の未来へ」日経BP社

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遺言 日本の未来へ

【私の評価】★★★★☆(84点)


■戦後の日本を支えたリーダー31人に、
 「日本の未来への遺言」を
 聞いた一冊です。


 外れようがない、
 ずるい企画ですね。


 経営者のお話で印象的だったのは、
 「社会の役に立つ」ということを
 判断基準とされていることです。


・僕は極めていろいろなことを経験したけれど、
 そのぞれの時代に共通する常識もあると思う。
 それは「人に迷惑をかけない」ことと、
 「社会のためになる」ことではないかな
 (鈴木修)(p22)


■そして、経営の話以外のところで
 印象的だったのは、
 日本の外交の課題です。


 国際関係、地政学、軍事、外交等を
 もっと勉強しなくてはならない。


 現実を直視し、
 情報と抑止力と対話を通じて
 現実的な判断と対応を
 していかなくてはならない。


 口で「平和、平和」と言うだけでは、
 この奇跡的な平和な時代を維持することは
 難しいのでしょう。


・別のことで感心してしまうのは、
 アメリカは戦争中から日本のことを実に詳しく
 知っていたことです・・
 一方あの頃、日本の雑誌などは米国の実情などを
 報道するどころか、もっぱら「鬼畜英米」で
 絶対勝つぞとかそういうことばっかり
 書いたのではないでしょうか(槙原稔)(p266)


■各分野でそれぞれの人が、
 自分の為すべきことを為すだけだと
 感じました。


 その総体が、今後の日本を
 形作って行くのでしょう。


 日経BP社 さん、
 良い本をありがとうございました。


────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・やっぱり人間、一番大事なのはイマジネーションです・・
 「エベレストの山頂に立ちたい、立ったらすごいだろうな」
 と強く思う。そうすると、
 その過程で何をしなきゃいけないかが見えてくる
 (三浦雄一郎)(p298)


・どんな小さな国でもいいから1番になろう。
 従業員の士気を上げるためにも
 どこかないかと考えました。
 そしたら案外、簡単だったんです・・
 クルマを作っていない国で1台売れば1位なんだ
 (鈴木修)(p18)


・「犯罪を犯してでもお金を儲けたらいい」という
 考えは社会のプラスにならないからダメですよ、と。
 人を喜ばせながらお金を儲けるのであれば結構です、
 ということです(宮内義彦)(p57)


・どんな時代であれ、人の信頼を得ることが
 すべてのベースになっている。人間と人間が
 信頼という形で結びついた時にいろいろなことが
 顕在化していくんです(村井史郎)(p76)


・「じゃあどうすれば変化に対応できるのか」
 と聞かれます。
 それは世の中をずっと見続けていくしかないんです
 (鈴木敏文)(p106)


・日本製にこだわったのは、日本の半導体メーカーと、
 世界一になりたいという想いを
 共有できたからです(樫尾幸雄)(p160)


・世界の歴史を見ても、戦後70年間も
 平和な時代が続いた国はありませんよ。・・
 文明があって、70年も平和をエンジョイしている
 国はないんです(鈴木喬)(p171)


・私は安倍晋三のリーダーシップを高く評価しています。
 なぜか。有言実行だからです。
 それまでの首相はいろいろ口では言うけれど、
 大したことをしてきませんでした。(李登輝)(p238)


・今の日本国憲法では権利について書かれた部分が、
 義務を書いたものに比べて圧倒的に多いそうです。
 ですが権利ばかりだと、本当の素晴らしい社会を
 つくることにはならないはずです。
 もっとバランスを取らないといけないんじゃない
 でしょうか(宮内義彦)(p54)


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■目次

【1章】未来の経営者へ
スズキ会長 鈴木 修「人生は、こんちきしょう」
ライフコーポレーション会長 清水信次「本能に従えば、人生はもっと楽しい」
堀場製作所最高顧問 堀場雅夫「死と飢えに怯え、犬まで食べた」
オリックス シニア・チェアマン 宮内義彦「変えられないなら、日本はそれまでの国」
日本IBM名誉相談役 椎名武雄「『外資イコール悪』だ? 冗談じゃねぇ」
シークス会長 村井史郎「事業は、生きるための手段にすぎない」
アリアケジャパン会長 岡田甲子男「『原爆病』を精神力で克服していた」
セブン&アイ・ホールディングス会長 鈴木敏文「変わらなければ、大事なものも守れない」
元新生銀行会長 八城政基「高度成長は教育のおかげ、ではない」

【2章】未来の創造者へ
元シャープ副社長 佐々木 正「殺人光線開発。一線越えず終戦の幸運」
俳優 仲代達矢「俺は俺! と抵抗しろ。人生は長くねぇ」
カシオ計算機特別顧問 樫尾幸雄「技術は生鮮と同じ。まだ鮮度を磨ける」
エステー会長 鈴木 喬「昭和は良かったなんてっぱち」
タカラ創業者 佐藤安太「ヒットの法則は『ピカ、カックン、スー』」
アース製薬特別顧問 大塚正富「『ごきぶりホイホイ』の半分はアート」

【3章】未来のリーダーへ
第79代内閣総理大臣 細川護熙「国も国民も『足るを知れ』」
第81代内閣総理大臣 村山富市「国民が変われば、リーダーは変わる」
元台湾総統 李 登輝「大切なことは『武士道』にある」
経済学者 小宮隆太郎「アメリカだって『出る杭』は打つ」
元国連事務次長 明石 康「『抑止』と『対話』が世界を守る」
三菱商事特別顧問 槇原 稔「日本の一番のモデルはアメリカ」
作家 堺屋太一「官僚主導の日本は全然楽しくない」

【4章】未来の日本人へ
登山家・プロスキーヤー 三浦雄一郎「人間は150歳まで生きられる」
脚本家 倉本 聰「日本はリッチだけど幸せじゃない」
臨済宗相国寺派管長 有馬頼底「仏様同士で殺し合うな」
石原裕次郎の妻 石原まき子「軽く恋愛するなんて、もったいない」
作家 西村京太郎「若い人には、鉄道の一人旅を勧めたい」
元侍従長 渡辺 允「両陛下の『無私の心』を知ってほしい」
最高齢現役助産師 坂本フジヱ「子宮の力は国の礎、最後の砦です」
長崎被爆者最高齢語り部 尾畑正勝「ああ、ここで死ぬんかな」
京セラ名誉会長 稲盛和夫「優れた人間性こそ日本の宝」


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