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「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―論理思考のシンプルな本質」津田 久資

2015/09/21公開 更新
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「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―論理思考のシンプルな本質」津田 久資


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー

 仮説思考を推奨する一冊です。仮説思考でない頭のいい人が、まずやるのが、情報収集です。


 一方で、仕事が早い人の中には、仮説を立ててから、情報収集する人がいます。頭のいい人にとってはこういう人は、イライラの対象です。なぜなら、しっかり現状把握しないで仮説を立てるなんて論理的におかしいからです。


 それでもスピード重視で仮説を立てることを著者は推奨しているのです。


・結論仮説が間違っていてもかまわない・・あらかじめ明確な結論仮説を明示してから情報収集をすることは圧倒的なメリットがある(p225)


 ただ、仕事の早い人は、経験から知っているのです。仮説もなしに現状把握をしようとすると、とてつもない労力が必要であること。そして、すべてを正確に把握することは実際にできないのです。


 限られた時間の中で、良い案を作るためには、仮説を立てたうえで、検証し、仮説を修正していったほうがより良い成果物が生まれるのです。これこそが、現実的なノウハウなのでしょう。


・「とりあえず情報収集」をしている限り、永遠にイノベーションは起きない(p228)


 この本で、バカとは「自分のバカさ」がわかっていない人としています。頭のいい人は、論理的に正しいがゆえに間違えるのでしょう。バカはバカだから、仮説を立ててどんどん行動してプロトタイプを作り、商品を作ってしまうのです。


 津田さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

発想の量が発想の質である(p51)


・天才ほど多作であり、駄作の山を築いている(p56)


・フレームワーク(枠組み)をつくるということは、自分の思考を一定の範囲に限定しながら、その「外部」も同時に意識化する・・・(p71)


・人が考えているかどうかを決めるのは、その人が書いているかどうかである・・アイデアを引き出すとは、アイデアを書き出すことにほかならない(p85)


・ウィンドウショッピングが好きかね?・・徹底的に「受け身」な人ほど知識の「幅」が広がる(p161)


「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか」津田 久資


【私の評価】★★★★☆(85点)



目次

第1章 思考のフィールドで勝つ
― マッキンゼーと東大卒の「頭のよさ」はどう違うか?
第2章 思考の幅を広げる
― アイデアの「孫悟空」にならない、唯一可能な方程式
第3章 論理的に考える
― 天才に近づく思考法
第4章 発想率を高める
― 広大な砂漠で宝を掘り当てるには?
第5章 発想の材料を増やす
― 知識の鵜呑み・食わず嫌いを無くす、したたかな戦略
第6章 発想の質を高める実践知
― 「生兵法」で大怪我をしないために...
第7章 〔付論〕結論思考の情報収集術
― なぜあの人の新プロジェクトはコケたのか?
終章 あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか?
― 知的下剋上の時代を生き抜く


著者経歴

 津田 久資(つだ ひさし)・・・東京大学法学部、および、カリフォルニア大学バークレー校経営大学院(MBA)卒業。博報堂、ボストン コンサルティング グループなどでマーケティング戦略の立案・実行にあたる。現在、AUGUST-A代表。アカデミーヒルズや大手企業内の研修において、論理思考・戦略思考の講座を多数担当。


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