「日本はこうしてオリンピックを勝ち取った! 世界を動かすプレゼン力」ニック・バーリー
2014/07/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
■東京2020オリンピック招致委員会戦略コンサルタント
による最終プレゼンテーションの
裏側をさぐります。
あの45分間のプレゼンのために、
数年前から準備し、数か月の練習を
してきたことがわかりました。
東京を知り、ストーリーを作る。
IOC委員を知る。
過去のプレゼンをすべて見る。
まずは情報収集です。
・過去のプレゼンのビデオをすべて見て、
インパクトのあるプレゼンとはどういうものかを
とことん研究しました(p21)
■そして、プレゼンの人選をします。
今回は若者、女性を起用。
インパクトのあるストーリー。
視覚に訴える明確なビジョン。
そして長期間の練習。
滝川クリステルさんは、何カ月も
「お・も・て・な・し」と
練習し続けていたわけですね。
・英軍の規律に「準備を怠ることは、失敗の準備をすることだ
(Failure to prepare is preparing to fail)」
という言葉があります(p189)
■確かにオリンピック最終プレゼンテーションは
大成功だったようです。
日本の偉いおじいさんが責任者だと、
なかなか欧米向けに最適化できないもの。
竹田恒和招致委員会理事長が
素晴らしかったのだと判断しました。
バーリーさん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・日本は五輪の精神に則って競技に参加してきました、
と言うことで・・ドーピング違反を犯した選手は
一人もいない、という歴史的な事実を
強調するための前振りです(p52)
・スピーチの一部をフランス語で行ったのは、
水野副理事長本人のアイディアでした。・・・
IOC委員の中には、フランス語のネイティブが
とても多く、水野副理事長の友人には、
フランス語圏出身の人も多いのです(p70)
・「想像してみてください」という言葉で
スピーチを始めるのは、
スティーブ・ジョブズもよく使った常套手段です(p111)
・スクリーンに映っているものを読み上げてはいけない
という不文律があります(p178)
・安倍首相は、いちばん最初に福島の話題に触れました。
たしかに今回のような場合は、
危機管理のテクニックとして、
懸念材料にはいちばん最初に、
それも率直な方法で対処するのがバストです(p122)
・「あなたの投票行為を決める理由はひとつしかない、
それはオリンピック・ムーブメント、
ひいてはスポーツの発展です」
と示唆し、投票の理由をシンプルに
たったひとつのものにしています(p138)
・日本人には、自分の文化を常に客観的に見ようとし、
常に改善しようとする姿勢があります・・・
ただ、逆に言えば、完璧主義すぎるところが
あるともいえます(p227)
NHK出版
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【私の評価】★★★★☆(82点)
■目次
プロローグ 2020年オリンピック招致最終プレゼン
第1章 最終プレゼンを徹底分析する
第2章 ニック式、プレゼンを成功に導く7つの戦略
第3章 「五輪招致の請負人」の仕事術 ~東京オリンピックはこうして勝ち取った
第4章 世界に日本をプレゼンする ~五輪最終プレゼンから日本人が学べること
エピローグ
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