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「戦場から女優へ」サヘル・ローズ

2014/07/12公開 更新
本のソムリエ
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戦場から女優へ


【私の評価】★★★☆☆(71点)


要約と感想レビュー

 テレビでサヘルはかわいいなあ~と思い、一読した一冊。驚いたのは、サヘルの生い立ちです。空爆でイランの家族を失ったこと。孤児院で育ったこと。公園で寝起きしたこと。日本の中学校でイジメられたこと。


 家族を失い、異国の地でホームレスになり、いじめに合うなかで自殺さえ考えていたのです。そうして苦難を乗り越えて、今はタレントととして活躍している。過去のイジメたような人は手のひらを反すような対応だったそうです。まさに波乱万丈の人生した。


・「いじめ」に遭ってからは、どんな死に方が痛くなくて楽なのかって、私はいつも思っていた・・・私は空爆で全滅した町の最後の生き残りで、血のつながった家族はひとりもいない(p130)


 イジメられ殻に閉じこもっていたサヘルは、ラジオ、テレビに出るようになって新しい自分を発見していきます。だんだんと自分を出すようになり、明るく人と接することができるようになる。そして、辛い過去を自分にとって良いことであると変換できるようになってきたのです。


 サヘルの成長を実感しました。そして笑顔の裏にこうした苦労があるのか!とびっくりしました。人はそれぞれの過去を経験として心の中に持っているものですが、それがその人のバックグラウンドとして特徴づけるのでしょう。


・つねにいい顔をするのをやめました・・・こうして「ほんとうのサヘル」を取り戻すことで、ようやく人を許せるいうになったのです(p119)


 イジメはいけないことだし、やってはいけないと思いました。なぜならイジメた相手が、十年後に有名になって「中学校のときあの人にイジメられた」とテレビで言われたら困りますよね。中学校でサヘルをいじめた人は反省していただきたいと思います。


 サヘル・ローズさん、良い本と笑顔をありがとうございました。



この本で私が共感した名言

・私がいじめに遭っていても助けてくれなかったのに、テレビに出て名前が知られるようになると、手のひらを返したように・・(p136)


・ほかのDJの方も、みなさん大先輩のプロなのに、朝来たらまず発声練習や口を動かす準備運動をし、原稿を入念にチェックしてから万全の態勢で仕事に臨んでいます(p161)


・イラン人の女性は自分からアプローチしてはだめよ。自分を磨いて男性からアプローチされる魅力的な女性にならなければならないの(p185)


戦場から女優へ
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サヘル ローズ
文藝春秋
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【私の評価】★★★☆☆(71点)


目次

1 戦場に咲いた奇蹟の青い花
2 わたしのところにくる?
3 公園生活
4 「いじめ」と「貧困」
5 開けた将来
6 女優へ、世界へ



著者経歴

 サヘル・ローズ(Sahel Rosa)・・・1985年10月21日生まれ。イラン出身。1989年、イラン・イラク戦争での空爆により、住んでいた村が全滅、ただ一人、ボランティアの女学生に救出され、孤児院に。この女学生に養女として引き取られるが、養母が両親から勘当される。1993年、日本で働く養母の婚約者を頼り、二人で来日するも、今度は「連れ子」の存在が原因で離別。その後、公園でのホームレス生活、クラスメートからのいじめ等を経験。高校在学中よりJ‐WAVE「GOOD MORNING TOKYO」のレポーター等の活動を開始。2007年、日本テレビ「The・サンデー」内の「週刊!男前ニュース」に「滝川クリサヘル」として出演し注目される。現在、テレビ、ラジオ、CM、舞台等で活躍中


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この著者の本


コメント(1)

毎日毎日の本の紹介大変ありがとうございます。

さて、この度は先日私が紹介させて頂きました
サヘル・ローズさんの本を取り上げて下さり
誠にありがとうございます。

私はあまりテレビを観ないので
サヘル・ローズさんを観た事はありませんが、
多くの方が読んでいる本のソムリエ様のメルマガで紹介して
頂くことによって、
彼女のファンが一人でも増えるといいなぁ~と
思います。

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