「あきらめ上手になると悩みは消える」丸井章夫
2014/04/08公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(92点)
要約と感想レビュー
著者は、心理カウンセラーです。最初は「手相家」として、「大丈夫ですよ、長生きの相が出ています」などとアドバイスしていましたが、手相だけでは悩める人を助けることに限界があります。そこで著者は、心理学を使って、悩みの原因を整理して、選択肢を示し、優先順位をつけながら、一歩踏み出す手助けをはじめたのです。
一歩踏み出すということは、自分の「本当に大切なこと」以外のことを「あきらめる」ということです。自分にとって、もっとも大切なことに邁進することで人生が変わるのです。
・選択肢がその人の本質にふさわしいかどうか分析し、優先順位をつけながら「あきらめるかどうか」の選択をうながす手助けをします(p64)
ここで大切になるのが、主体性です。つまり、自ら決めること。人から勧められてやるのと、自分で決断してやるのとでは、まったく違います。人に言われてやったことは、失敗すれば後悔します。自分で決めたことは、自分で受け止めるしかないということです。同じように、やめる、あきらめるのも同じように主体的に決めて、実行していくことが大事なのです。
・後悔のない「あきらめ」をするには、受け身ではなく主体的に「あきらめるかどうか」を検討しなければならないのです(p74)
私が驚いたのは、著者が人のタイプ別にアドバイスを変えているところです。
人間関係をなによりも大切にする人なら、家族との時間を大切にさせる。仕事での成功を求める人なら、目標への近道を選択する。自分の成長が大事ならば、その力量を認めてあげる。最適なアドバイスは、人の性格によって異なるのです。
「あきらめ」とは、本当に大切なことのために、何かを切り捨てることだとわかりました。そのために自分がなにに悩み、どんな選択肢の間でゆれているかを誰かに話すということは、自分の頭のなかを整理することになるのでしょう。
そして、悩みながらも何かを切り捨てることができれば、本当に大切なことが浮かび上がってくるのだというのです。人生にはそうした決断するための時間が必要なのかもしれません。それを著者は助けているのです。丸井さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・悩むこと自体は決して悪いことではありません。なぜなら人は悩むことによって自分を見つめなおし、状況を変化させようと努力をすることで、悩みをプラスに、ピンチをチャンスに変えていくことができるからです(p21)
・思想や行動に共感でき、自分もかくありたいと思える人物を想定して、「あの人ならどうするか」をイメージしてください(p152)
・私は「心がふさいだときはB級映画」と決めています(p138)
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【私の評価】★★★★★(92点)
目次
第1章 なぜ「重い気分」がなくならないのか
第2章 悩みの原因は三つしかない!
第3章 タイプ別にみる「あきらめ上手」になる極意
第4章 誰でもできる「あきらめ上手」になる習慣
著者経歴
丸井 章夫(まるい あきお)・・・運命カウンセラー。ノート研究家。手相家。心理カウンセラー。国際ポジティブカウンセリング協会代表理事。1972年、秋田県生まれ。明治大学政治経済学部卒。現在、開運ノート術セミナーを各地で開催し、のべ500人以上に幸運を引き寄せるノートの指導を行っている。手相の知識を身につけて19歳でプロとして仕事をはじめる。以来、20年以上にわたり、のべ3万人以上の鑑定数を誇る。
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