「ザ・エクセレンス―ハイパフォーマンスを生み出す心の技術」テリー・オーリック
2013/09/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
スポーツ心理学
「エクセレンスって何?」と思いながら読みはじめましたが、スポーツ心理学の本でした。ちょうど白石豊先生の「メンタルトレーニング講座」をCDで聞いていたので、偶然の一致にちょっとびっくりしました。
スポーツ選手にメンタルコーチが何を指導しているのかが、この本でわかるのです。まず、冷静に自分を分析する必要があります。緊張していたのか、パフォーマンスはどうだったか、何を考えていたか、記録していくのです。
どの試合でも、タイムトライアルでさえも、終了したら腰を下ろして、自己チェックを書き出しました。書き出した内容は基本的に、何がうまくいったのか、何がうまくいかなかったのか、次にうまくやるには何をする必要があるのか、です(p62)
呼吸をコントロールする
そして、本番に向って自分の心理状態をベストに持っていく型を作っていく必要があります。スポーツでよく言われているのは、呼吸をコントロールでしょう。呼吸をコントロールすることで、心をコントロールするのです。具体的には、長くゆっくりと深く息を吸い、長くゆっくりと1回吐く。
その後、自分に適した、集中を取り戻すキーワードを作っておくとよいでしょう。自分を落ちつかせ、集中させる決まり文句を準備しておくのです。
後は音楽を聞きリラックスしながら、自分の良いプレーをイメージする。または、うまくいった動画を見て良いイメージを持ってもらうこともあるようです。
リラックスの練習プロセスはこのように進めていく。心の中で「深呼吸、リラックス、落ち着いて、集中」などと唱える。そして、その落ち着いてリラックスした感覚を心と体全体に広げていく。それから、体に緊張している部分がないかチェックする(p118)
自分のルーチンを作る
何でもそうですが、はじめはだれでも初心者です。そこからいかに工夫して自分のスタイル・ルーチンを作って、安定したアウトプットをしていくのかが、大切だと思いました。
それは独力でもできますが、できれば専門家のアドバイスがあれば、近道できる可能性があるのです。オーリックさん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・何より重要なのは「自分で判断を行う」「常に一貫した行動をとる」ことにより、あなた自身が自分の運命を決めていけるのだということ(p4)
・私が気をつけたのは、十分リラックスすること、練習期間はずっとコースの特定の部分に集中して取り組むこと、目標を小さく抑えることでした。それで、コース全体ではなく30秒のセクションだけに取り組みました(p81)
・ビデオ鑑賞セッションは、中国のトップ選手12人(全員が世界チャンピオンだった)が卓球のテクニックを披露する場面を集めたビデオを見るというものだった。・・・ビデオを見ながら、自分が役割モデルと同じフォアハンドやバックハンドのスマッシュを打つ姿を想像してもらった(p160)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
Ⅰ部 エクセレンスを知る
Ⅱ部 エクセレンスを切り開く
Ⅲ部 エクセレンスを切り開く
Ⅳ部 エクセレンスを手にする
著者経歴
テリー・オーリック・・・スポーツ心理学者 オタワ大学教授。シラキュース大学、ウィリアム・アンド・マリー大学、アルバータ大学(カナダ)卒業。現在は、オタワ大学(カナダ)生体物理学科で教授を務める。スポーツ心理学とメンタルやエクセレンスのトレーニング応用分野で世界的にも有名な指導者。現役時代は体操のチャンピオンとして活躍し、コーチの経験も持つ。 35年以上にわたり、30種目を超える競技で五輪選手やプロアスリートに対し、コンサルティングやコーチングを実践、五輪にも帯同している。この他、大手企業やプロスポーツチームへのコンサルティングも行っている。本書(原題『In pursuit of Excellence』)のほか著書多数。
読んでいただきありがとうございました!
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