「力を引き出す―どん底から個人と組織を甦らせる」柳本 晶一

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力を引き出す―どん底から個人と組織を甦らせる

【私の評価】★★★☆☆(76点)


■柳本監督は2003年から2008年まで
 6年間全日本女子バレーを率いました。


 柳本監督が全日本監督となった時点で
 女子バレーボールは
 2000年 シドニー  予選敗退
 2002年 世界選手権 予選敗退
 と低迷していました。


 柳本監督就任以後は、
 2004年 アテネ  5位
 2008年 北京   5位。


 そして、
 2008年からは後輩の眞鍋監督へ引継ぎ、
 2012年 ロンドンオリンピックでは 3位
 今回は、見事銅メダルを獲得しました。


 柳本監督が全日本女子バレーボールの
 基礎を築いたといっていいのでしょう。


・"世界一"に目標を置かなければ、
 はいあがることなどなかなかできるものではない・・
 はじめにまず目標ありき
 それが私の信条であった(p46)


■柳本監督が行ったのは、
 選手の選抜方法を変えたこと。


 それまでは国内No1チームを中心に
 選抜していたものを
 個人の力量で選抜したのです。


 バレーではコンビネーションが大切であり、
 ばらばらの選手を集めただけでは、 
 強くなりません。
 長期間の合同練習も必要になる。


 手間はかかるけれども、
 力のある選手を集め、
 競い合うことで力を高めようとしたのです。


・全日本女子チームは、・・そのときどきの
 ナンバーワン・チームの選手を中心に構成されていた・・・
 必ずしもトップアスリートが
 全日本に選ばれるわけではない」
 という現実を意味していた(p65)


■この本で驚いたのは、
 柳本監督の苦労話です。


 高校ではナンバーワンアタッカーと言われながら、
 日本一になれなかった。


 新日本製鐵では、実業団負け知らずの
 実績を出し、実力がありながら、
 オリンピックではプレーできなかった。


 日新製鋼の監督になり、
 予算も選手もいない中で
 Vリーグ昇格まで急成長させたところで、
 圧力がかかり廃部。


 東洋紡の女子チームの監督となったら、
 女子選手の総スカンをくらい
 24名の選手が4名になってしまう。


 そこから女の子の気持ちを大切にし、
 Vリーグ連覇するなど調子に乗ってきたところで、
 また廃部。


 ほぼうつ病状態のなかで、
 全日本監督のオファーがきたのです。


・「男が直接女を動かそうとする」から失敗するのである。
 大事にしなければいけないのは、選手たちの心である・・
 選手の代表である吉原を通じて動かすようにした(p122)


■「人生、山あり谷あり」といいますが、
 本当にあるんですね。


 谷のたびに学んで山に登ってきた
 柳本監督でした。


 柳本さん、良い本を
 ありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・ベテランと若手の激しいせめぎあいが、
 チーム内で演じられているのである。
 だからこそ、強くなるのである(p53)


・私が水槽の中に呼び戻した吉原と竹下と高橋。 
 くしくもこの三人は、じつはバレーボール協会から
 「使うな」と釘を刺されていた選手たちだった(p63)


・「組織を束ねるには、トップの三人をおさえておけばいい」・・
 上の三人をしっかりつかまえておけば、単純に
 三×三で九人を掌握したのと同じになるわけだ(p68)


・監督というものは、どんな事態が生じてもチームが
 総崩れしないよう、あらゆる方策を考えている
・・・
 「この選手が使えなくなったら、あの選手を使おう」
 「そのためにはこういう練習をしておく必要がある」(p138)


・朝昼晩の練習のあと必ず居残りをして、
 毎日サーブを1000本打った。・・・
 それでも、猫田さんの壁は越えられなかった・・(p159)


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【私の評価】★★★☆☆(76点)



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