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「チャイナ・ナイン中国を動かす9人の男たち」遠藤 誉

本のソムリエ 2012/08/02メルマガ登録
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チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち


【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー

 「チャイナ・ナイン」とは「中央政治局常務委員」9人のこと。中国共産党の最高意思決定機関は「中国共産党全国代表大会」です。


 その中に「中国共産党中央委員会」があり、中央委員204名の中から25人の「中央政治局委員」、さらにその中から9名の「中央政治局常務委員」が選ばれます。この本では、現在の常務委員、そして次世代の常務委員について分析しています。


・25名の政治局委員の中で少なくとも1人は女性で、少なくとも一人は少数民族でなければならないという原則がある。「平等」のためだ。(p113)


 中国の方向性は、この9人の多数決によって決まります。したがって、汚職の摘発があれば、そこには9人の合意があったということになります。


 そこには江沢民派、中共青年団派、太子党(高給幹部の二世)等の派閥があり、政治抗争も関係してくるものです。だれを9人の中に入れるのか、そのためにどのような準備をするのか、そうした抗争が中国の未来を決めていくのです。


・「日中両国政府がガス田開発で合意した」・・・中国は、東シナ海ガス田一帯の領土主権は中国にあると断言し、実際に30年ほど前から開発を実行してきた。・・・国民感情としては、胡錦濤が日本と交わした合意は売国行為(p309)


 公表されている情報、要人との面談などでここまでわかるのだな、と思いました。日中戦争を体験した著者の迫力を感じました。


 遠藤さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・今の中国の若者たちは、かくして「日本動漫大好き」と言う感情と、抗日戦争に関する教えを中心とする愛国主義教育で醸成された「反日的」感情とを同時に持つに至った(p190)


・「反日デモ」は最終的には「反政府デモ」に変身する。それを中国政府は知り尽くしている。だから、どんな名目であれ、若者に「デモ」というものをしてほしくない(p206)


日本と仲良くした中国の国家指導者はみな、非常に哀れな最後を迎えている。天安門事件で失脚した趙紫陽・・・胡耀邦・・・二人とも非常に親日的な指導者だった(p323)


・1953年9月11日に高砂丸に乗って日本に帰国したが、「パチンコ」という初めて見る店の中から軍艦マーチが流れているではないか。これが我が祖国だったのか・・・(p367)


▼引用は下記の書籍からです。

チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち
遠藤 誉
朝日新聞出版
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【私の評価】★★★★★(90点)



著者紹介

 遠藤 誉(えんどう ほまれ)・・・筑波大学名誉教授 理学博士。1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。


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