「天才たちの値段―美術探偵・神永美有」門井 慶喜
2011/12/17公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
■週末ということで、
美術を切り口にした小説にしました。
美術大学の講師と
美術品を一目で真贋鑑定できる天才が、
真贋鑑定で知り合います。
講師は論理派。
天才は感覚派。
本物を見ると
口の中が甘くなるというのが
嘘っぽいのですが。
この本の面白さは、
二人が真贋鑑定する過程で、
こんな美術品の見方があるんだな、
とわかることです。
・この掟やぶりの絵にそれほど打ち込む人間を見てみたいだけ。美術はおもしろいが、それ以上におもしろいのは人間なのだ。(p138)
■同じ絵画でも、
歴史や背景を知るだけで、
そこに感じるところが
変わってくる。
なんの知識もなく眺めるだけの
楽しみ方もありますが、
徹底的に調べて学んで楽しむという
美術の姿もあるんですね。
美術品の真贋鑑定を
推理小説仕立てにしたのは、
おもしろいし、
美術の勉強のための本として
シリーズ化すると面白いかも
しれません。
門井さん、
良い本をありがとうございました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・親不孝は親不孝として、書物を愛する人間に悪い人間はいない(p29)
・「どれくらいうれしい?」「レンブラントの闇より深く」「ムンクの叫びより激しく、か。(p237)
▼引用は下記の書籍からです。
天才たちの値段―美術探偵・神永美有 (文春文庫)
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門井 慶喜
文藝春秋
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【私の評価】★★★☆☆(76点)
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