「決定版 民主党と日教組」阿比留瑠比
2011/01/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)
要約と感想レビュー
地方の日教組は、場所によっては強大な力を持っているようです。例えば、山梨県教職員組合の組織率は95%に達しており、県教育委員会の半数も山教組出身者が占めているため、組合には一切さからえないという。したがって、教員による民主党後援会入会カード集めや電話作戦、ポスター張りがノルマ化され、こうした選挙運動を拒否すると昇進できず、僻地に飛ばされるというのです。
さらに山梨県の教職員組合の三十年史には、「国会議員を送り出せる山教組という、自らの戦いによって勝ち取った大きな『政治力』は、つぎには、山教組と協働しうる県知事を当選させ、県議選に大きな力を発揮してきた・・『山教組を無視してはうまくことが運ばない』という状態にまで、大きく前進してきた」と日教組が政治活動を行っていることを公言しているのです。
・山梨県教職員組合の脱会希望者はノイローゼになるほどいじめ抜かれた上、管理職から「協調性がなく管理職に不向き」との烙印が押されるという答えが戻った(p23)
そして日教組は、北朝鮮と連携して、日本を共産化しようとしています。例えば、日教組元委員長、槙枝元文氏は平成三年に、北朝鮮から「親善勲章第一級」を授与されています。平成十四年には、「金正日総書記誕生六十年祝賀」に日教組元委員長、槙枝元文氏は「世界のなかで尊敬する人は誰ですか」と聞かれると、真っ先に金日成主席の名前をあげることにしていますと祝辞の中で発言しているという。
さらに教組元委員長、槙枝元文氏は在日本朝鮮人総聯合会の第十九回大会、二十回大会で「日朝国交正常化は、北朝鮮に対する謝罪と補償がすべてである。日朝友好のために、皆さんと共通の理解、認識、目標を持って連帯していきたい」とあいさつしているのです。個人として北朝鮮を信奉するのは勝手ですが、組織的に活動することは、国家反逆罪にも相当することではないでしょうか。
・北海道教職員組合・・・国旗国家については、何回も職員会議をやらないといけないし、実はまだ徹底抗戦の姿勢。国旗は会場の片隅へ、国家は歌詞なしのCDをかけるのみで国家の指導もしない(p251)
著者は、なぜ日教組は北朝鮮と関係が深いのか、なぜ平日の昼間に数十人から数百人もの教職員が国会前で座り込んでいるのか、疑問を呈しています。日教組と共産化組織の活動に驚愕しました。阿比留さん、よい本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・一般教員の人事は山教組支部書記長の采配で決まる。組合が推薦しない限り、教頭にはなれない。このことは山梨では暗黙の了解になっている。(p96)
・平成二十年十二月四日の兵庫県の西宮市教職員組合の会報「西教ニュース」が、「ここ数年は、教頭任用者のほとんどは組合推薦です」と書き、本来は県教育委員会の権限である昇進人事について深く介入していることを堂々と自ら告白していた(p295)
・三重県教職員組合の支部が、朝鮮総連といかに親しい関係にあったか・・平成十二年度に三重県教職員組合のある支部が行った「対外的諸活動諸会議等」の記録・・・
・5月26日・・「朝鮮総連関係会議」
・7月 9日・・「朝銀フェスタIN三重」
・9月30日・・「日朝報告会」
・10月25日・「日朝友好○○地区市民の会幹事会」
・11月25日・「朝鮮初中級学校授業 公(ママ)」(p181)
【私の評価】★★☆☆☆(68点)
目次
第1章 民主党と日教組と輿石東氏
第2章 選挙活動と山教組
第3章 山教組事件の「現場」
第4章 日教組の正体
第5章 必然だった北教組事件
著者経歴
阿比留瑠比(あびる るい)・・・産経新聞記者。1966年生まれ。福岡県出身。早稲田大学政経学部を卒業後、90年産経新聞社入社。仙台総局、文化部生活班、社会部(文部省、宮内庁、警視庁など担当)を経て98年から政治部。政治部では首相官邸、自由党、防衛庁、自民党、外務省などを担当。2009年9月から、安倍政権時代に続いて2度目の官邸キャップとなり、鳩山政権を見つめる
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