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「日本人という生き方」小田島 裕一

2010/04/02公開 更新
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日本人という生き方


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

 ウガンダで2年間、野球指導を通じて日本精神をウガンダの生徒に教えてきた小田島さんの一冊です。ウガンダに日本精神を伝えることができるのか、その答えがこの本にあります。


 ウガンダ・セントノア高校での指導方法は、朝5時から読書、6時から校内を清掃し、7時からの授業を待つのです。朝5時から読書とは、日本でやっている高校はないでしょうね。


・選手にも読ませている「7つの習慣」や「モハメドアリ」「ナポレオンヒル」の本・・・日本では簡単に手に入るこれらの本も、ウガンダでは貴重であり、高価である(p107)


 ウガンダでは、時間を守らない、約束を守らない、ゴミはそこらに捨てる、といった世界です。そうしたウガンダで日本流の教育は可能なのでしょうか。


 何度も何度も怒り、説明し、思いをぶつけながら、少しずつ選手は変わっていたようです。


・志の伝達こそが教育なのだ。「セントノアの選手から、将来の大統領になる人間を育てたい」アーロンに、私の思いを伝えた。(p180)


 小田島さんはウガンダで日本的教育をしているといいますが、日本人こそが日本人の良さを失っていっているように感じました。挨拶、時間厳守、整理整頓、姿勢を正すなど日本人こそできていないことも多いと思います。


 将来、ウガンダに日本精神を習う時が来るのかもしれません。小田島さん、よい本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・教育哲学者の森信三先生が提唱された再建の三大原理、「時を守り、場を清め、礼を正す」・・・これをウガンダ選手に徹底的に守らせた。(p45)


・「日本一の教師になる」・・・日本一の指導者がいれば会いに行き、日本一を目指す学校があれば訪れた。日本一を志した瞬間、日本一が私の基準になった(p28)


・大きな夢を持った瞬間、人は「人間」になるのである。(p158)


・ウガンダでは、人は弱ると死ぬ。特に子供に関しては、5人に1人は5歳までに死んでしまう。生命力のある子どもしか生き残れない。自然淘汰される。だから、生きている子供は誰もが輝いている(p242)


・日本の生まれただけで奇跡であり、日本は世界一夢を叶えることができる国である。夢は、どこか遠くにあるものではない。自分の足元を深く掘り下げていけば、見つかるものである(p286)


日本人という生き方
小田島 裕一
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【私の評価】★★★★☆(86点)



著者経歴

 小田島 裕一(おだじま ゆういち)・・・1968年生まれ。札幌市立中学校教師として15年間勤務。「人の育成」に尽力。2006年にJICA青年海外協力隊員としてアフリカのウガンダ共和国へ行く。2008年より(有)ゴーアヘッドジャパン取締役。野球塾、各種講座の講師として活躍。


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