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「逆境力―どん底の日々がボクに力をくれた」宮本 延春

2009/07/20公開 更新
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逆境力―どん底の日々がボクに力をくれた

【私の評価】★★★☆☆(77点)


■著者はなんと、小中学校の成績はオール1。
 中卒、フリーターという落ちこぼれでした。


 ところが、23歳でアインシュタインの番組を見て、
 物理学に興味を持ち、大学院で物理学を学び、
 高校の先生になってしまいました。


■まず、落ちこぼれの原因は、
 いじめだったようです。


 いじめを先生に相談しても、
 先生はみんなの前で
 「いじめがあると聞いた。いじめるなよ」
 と言うだけで、さらにいじめを加速したりするなど、
 環境と運も悪かったようです。


 ・いじめを苦に自殺してしまう子どもたちの話が
  取り上げられることもありますが、
  私にはその気持ちがよくわかります・・・
  いつ終わるのかわからない拷問に
  ずっと耐え続けている気持ちです。(p13)


■しかし、そこから抜け出したきっかけは、
 アインシュタインの世界への憧れでした。


 物理学の世界に強い「興味」を持ったのです。
 「興味」を持ったフリーターは、
 定時制高校から大学院まで進んで
 物理学を9年間学ぶことができました。


 「興味」「憧れ」という人間の感情が、
 いかに人間の能力を引き出すのか、
 ということがわかります。


 ・他人と比較することに、
  どれだけ意味があるのだろうか?・・・
  過去の自分と比較して、
  いまの自分がどれだけ成長したか、
  そのことに価値があると考えています(p115)


■人間の能力とは無限であると感じさせてくれる
 一冊でした。そしてまた、
 人は簡単に人を潰せるものだとも感じました。


 オール2くらいの成績の人でも
 勇気をもらえる一冊です。
 本の評価としては★3つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・《勉強の方法》がわからない人に向かって・・・
  「勉強しろ」と言っても、
  それは無理なことです。(p71)


 ・暗記物の勉強方法ですが、読んで覚えられる人は
  書く必要はありません。
  しかし、読んだだけでは覚えられない人は書いてください。
  それでも覚えにくいのであれば、
  声に出してください。(p73)


 ・うまいと思うプレーヤーがいたら、
  その人は天才ではなくて努力家だと思ってください・・
  《そこまで練習したならできてあたりまえ》
  と思えるほど練習しているはずです(p121)

 ・「褒めて→促す→褒める」・・・
  人間というものは、長い話でも
  いちばん印象に残るのは、
  最後の話です。(p179)


▼引用は、この本からです。 
逆境力―どん底の日々がボクに力をくれた
宮本 延春
主婦と生活社
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おすすめ度の平均: 4.0
5 一気に読まずにはいられなかった
3 宮本先生の話は勇気が湧いて来るのだが・・・

【私の評価】★★★☆☆(77点)



■著者経歴・・・宮本 延春(みやもと まさはる)

 1969年生まれ。小学校のときいじめで学校嫌いとなる。
 15歳で見習い大工。
 16歳で母を亡くし、18歳で父を亡くし、フリーター。
 23歳のとき、偶然アインシュタイン博士の番組を見て、
 物理学に興味を持つ。
 独学で勉強をはじめ、24歳で定時制高校へ進学。
 27歳で名古屋大学に合格し、大学院まで9年間研究に没頭する。
 現在は、高校教師。


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