「エコノミック・ヒットマン」ジョン・パーキンス

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エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ

【私の評価】★★★★★(90点)


■著者は、スパイとして採用され、
 その後、コンサルティング会社で
 EHM(エコノミック・ヒットマン)となった人です。


 EHM(エコノミック・ヒットマン)の使命は、
 途上国に借金をさせて発電所や道路などを作らさせて、
 その借金を利用して、その国を支配することです。


 日本でもODA(政府開発援助)というものがありますが、
 これと同じ種類のものですね。


 ・EHM(エコノミック・ヒットマン)もまずは恩恵を施す。
  それは発電プラントや高速道路、港湾施設、
  空港、工業団地などのインフラ設備を建設するための
  融資という形をとる。・・・
  数年後に債務国は債務不履行に陥ってしまう。
  そうなれば・・・わが世界帝国にまたひとつ
  国が加わったということだ。(p19)


■この仕組みがおいしいのは、
 自国の企業が仕事を請け負うので、
 資金が外部に流れずに、
 借金だけがその国に残るからです。


 ・私の仕事は主要な目的が二つあると、
  クローディンは言った。
  第一に、巨額の国際融資の必要性を裏づけ、
  大規模な土木工事や建設工事のプロジェクトを
  通じてメイン社ならびに他のアメリカ企業・・・
  に資金を還流させること。
  第二に、融資先の経済を破綻させて、永久に
  債務者のいいなりにならざるをえない状況に追いこみ、
  軍事基地の設置や国連での投票や、
  石油をはじめとする天然資源の獲得などにおいて、
  有利な取引をとりつけることだ。(p47)


■しかし、経済的にその国を支配しようとしても、
 うまくいかないときがあります。


 そのときには、NGOなどに資金を供給して、
 政府の転覆を図ることがあります。


 中央アジアでよく起こっている
 チューリップ革命のようなものですね。


 ・1951年・・・モハンマド・モサデク首相は、
  イランの石油産業を国有化した。・・・
  そこで、米政府は海兵隊を派遣するかわりに、
  CIA職員のカーミット・ルーズベルトを送り込んだ。・・・
  暴動や過激なデモを起こさせ、モサデク首相は不人気で
  無能だというイメージをつくり出した。(p52)


■さらに、それでもうまくいかない場合・・・


 最終的には、「ジャッカル」による
 実力行使がなされます。


 ・もしEHM(エコノミック・ヒットマン)の
  働きかけが失敗したら、
  私たちが「ジャッカル」と呼んでいる、
  かつての帝国のやり方をそのまま踏襲する、
  さらに邪悪な人間たちが介入してくる。・・・
  彼らが現れると国家の指導者が追放されたり、
  悲惨な「事故」で死んだりする。(p25)


■政府と情報機関、民間企業と
 軍事産業が協力し合う国家
 アメリカの怖さを再確認しました。


 こうした時代だからこそ、
 奪うだけの国家の時代が終わり、
 誠意を持って活動する日本の時代が来るような
 予感も感じさせる一冊です。


 ★4つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・EHM(エコノミック・ヒットマン)は
  イラクとベネズエラでは失敗したが、
  エクアドルでは成功した。
  そして今、その国のすべてを
  食い物にしようとしている。(p23)


 ・私はつねに本当の目的を念頭に置いていた。
  米企業への支払いを最大にして、
  サウジアラビアがしだいに
  アメリカに依存するよう仕向けることだ。(p152)


 ・ロルドスの死が事故ではないのは、
  私には疑いようがなかった。
  あらゆる点が、CIAの仕組んだ
  暗殺であると示していた。・・・
  ロルドスの死から二ヶ月後、
  オマール・トリホスの悪夢が現実になった。
  彼は飛行機事故で命を落とした。
  1981年7月31日のことだ。(p256)


▼引用は、この本からです。

エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
ジョン パーキンス 古草 秀子
東洋経済新報社 (2007/12/14)
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【私の評価】★★★★★(90点)



■著者紹介・・・ジョン・パーキンス

 1971年から1981年まで国際的コンサルティング会社
 チャールズ・T・メイン社にチーフエコノミストとして勤務。
 2001年9月11日の同時多発テロ事件をきっかけに、
 自分の人生の闇の部分を公表することを決心する。


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