「商売で大事なことは全部セブン・イレブンで学んだ」岩本 浩治
2006/09/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
●1991年アメリカのセブン・イレブン
(サウスランド社)が経営破たんし、
セブン・イレブン・ジャパンが同社を買収しました。
マスコミは「危険すぎる」「再建できたら奇跡」と評しましたが、
セブン・イレブン・ジャパンの社員の多くは、
サウスランド社の暴落した株を買っていました。
●その後、アメリカのセブン・イレブンは復活し、
社員は大儲けしています。
それでは、なぜ、セブン・イレブンの社員は、
自信をもってサウスランド社の株を
買えたのでしょうか?
それが、この本で説明しているセブン・イレブンの強さ
「単品管理」なのです。
・私は何度もこう諭されました。
「もっと単品で考えなさい」。
そして、「分析は分かった。
それであなたはどうしたいの?」と(p60)
●商売においては、小さく考える、単品で考える、
仮説と検証を繰り返すというのは常識となっています。
しかし、理論ではわかっていても、
実際に組織としてやれるかどうかとは別ものです。
その点、著者の教える単品管理は、
セブン・イレブンにおいて実践してきた者の強みというか、
やった者でしかわからないコツを説明してくれます。
・セブン・イレブンで私が学んだのは、「半年に1回、
完璧な売場をつくる店より、多少荒っぽくても毎週
売場を変えられる店の方が強い」ということです(p187)
●商品の絞込みからはじまって、POPでのお客さまへの提案、
そして、仮説による発注量の決定まで、
実にリアルに具体例を示しながら説明してくれます。
・絞込みの最大の目的は売り上げアップです。・・・
売り上げが下がったら「間違った絞り込みをしてしまった」
ということです。(p161)
●やはりセブン・イレブンには商品発注がすべて
という哲学がありました。
そしてそれを今も追及しているわけです。
感動を通り越して、
「自分はどうなの?」と考えると、
自己嫌悪におちいる一冊でした。
・自動発注は、現場の人間(加盟店)が商人としての立場を放棄することを
意味します。セブン・イレブンが理想とするのは、ほかの業務の効率は
極限にまで高めて、余った時間は全部、たっぷり発注、すなわち「商品
について考える時間」に投下されている状態です。(p110)
●単品管理は、小売業だけでなく、すべての業態に応用できますから、
商売をやられている方だけではなく、
仕事をしている人すべてに読んでいただきたい一冊です。
文句なく★5つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「いなり寿司が5個売れた事実」より、
「2,3個しか売れなかったいなり寿司が5個売れた原因」
を考えるようになります。(p40)
・何よりも、ここが大切です。それは「仮説がなければ
売上げは必ず落ちていく」ということです。(p220)
・POS導入を境に単品管理が始まったわけではありません。
単品管理を続けるために、単品管理をさらに深めていくために、
POSを入れたのです。(p38)
▼引用は、この本からです。
商業界
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なるほど"THE単品管理"
コンビニ業界で働く人は、必ず読んでください。単品管理とは何かがわかります。
理解しやすい...ということは...。
とても参考納豆
【私の評価】★★★★★(90点)
■著者経歴・・・岩本 浩治(いわもと こうじ)
1961年生まれ。高校卒業後、画家を目指すが挫折。
1984年ソフトウエア会社に入社。
1989年セブン・イレブン・ジャパンに入社。
加盟店指導、新店立ち上げ、不振店改革、トレーニングストア教育担当、
スーパーバイザー研修OJTトレーナーを兼務。
1996年同社を退社し、セブンイレブン的経営手法を伝道する
コンサルタントとして教育・指導・講演を行う。
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