「トヨタ流英語上達術」スティーブ・モリヤマ
2005/11/28公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(87点)
●数多くのトヨタ関係の本を読んできましたが、
この本ほど、本当にトヨタで働く人たちが
どのように考えているのか
理解できるものはありませんでした。
・トヨタでいう「問題」っていうのは、端的に申し上げると、「経営陣の決めた水準(目標値)と現実の乖離」のことなんです。(p15)
●例えば、「見える化」「標準」などを
解説する本で、手法は理解できます。
しかし、実際のトヨタマンがどうとらえているのか、
生きた感覚でとらえることができたのは、
インタビュー形式の本書の利点でしょう。
・ものごとを「見える化」して、標準をつくって、そして現状とのギャップを埋めて、その標準をより高いところに持っていく、そうした改善プロセスを繰り返すのがトヨタ式問題解決方法なんです。(小西工己)(p148)
●6人のトヨタ社員との会話の中から、
ぽろぽろと出てくる体験談が、
これまた、非常に勉強になりました。
・工場勤務だったNUMMI勤務時代の話ですが、着任当日、ポケットに手を突っ込んで歩いていたら、「誰だお前、ポケットに手を突っ込んどるのは!」と遠くから怒鳴り声が聞こえてきまして・・・(p92)
●もちろん英語学習の参考にもなるのですが、
その答えはシュリーマンのもので十分でしょう。
私もこの方法で現在ロシア語を勉強中です。
・わたしはあらゆる言語の習得を容易にする一方法を発見した・・非常に多く音読すること、決して翻訳しないこと、毎日一時間をあてること、つねに興味ある対象について作文を書くこと、これを教師の指導によって訂正すること、前日直されたものを暗記して、次の時間に暗誦すること(『古代への情熱』シュリーマン、岩波文庫)(p113)
●英語の本でありながら、トヨタの社員が
がどのように考えて仕事をしているのか、
どのようにトヨタは社員を鍛えているのかが、
よく分かる一冊ということで★4つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・男は昼間は言い訳するな。夜さめざめと泣けばよい(東自動車工業・川内会長)(p93)
・会議の前に議事録を作ってしまうんです。(佐々木卓夫)(p188)
・God gave burdens, also shoulders. 神は、超えられない試練を人には与えない(東欧ユダヤ社会の格言)(p225)
・「どうしたら英語が上達するのか?」という質問を、わたしはこれまで何度受けただろうか。そのたびに「原書を一冊読破されてはどうでしょうか」と答えてきた。(p44)
・これまでトヨタの人たちの話を伺ってきましたが、総じて共通する 英語上達の秘訣は・・・大きなプレッシャー下にみずからを置き、火事場の馬鹿力を発揮して短期間に外国語を習得すること(p247)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★☆(87点)
●著者経歴・・・スティーブ・モリヤマ
プライスウォーターハウスクーパース・ベルギー事務所取締役。ここ十年はトヨタ担当・汎欧州日本人サービス・リーダー。イングランド・ウェールズ勅許会計士協会正会員、ベルギー王国・税理士協会正会員。
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