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「礼儀覚え書―品格ある日本のために」草柳大蔵

2005/06/23公開 更新
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礼儀覚え書

【私の評価】★★★☆☆(75点)


●"礼儀正しい人"ということばがありますが、
 社会人として礼儀が必要であることはいうまでもありません。


 礼儀があってこそ、
 先輩との意思疎通が容易になり、
 よい雰囲気で仕事ができるのです。


 ・"ああ、あの男はおれが部屋に入るまで座らないで、
  立って待っているような男だよ"(p15)


●それでは礼儀はどのようにして、
 学ぶのでしょうか。


 それを教えてくれるのは両親であり、
 先生であり、職場の先輩なのでしょうが、


 私はビジネスマナーについては
 本を読むということを第一にあげたいと思います。


●ビジネスマナーについての本を読む、
 つまり、基本的なビジネスマナーを
 一通り覚えるのです。


●その業界特有のマナーについては、
 先輩からの指導を受けたり、
 OJTでやってみるということになりますが、
 基本については自分で本を読んで学ぶべきです。


 なぜなら、基本的なマナーも知らなければ、
 第一印象が悪くなり、
 それを挽回するのは大変なことだからです。


 ・国会議員や売れっ子の学者がときどき犯すミスだが、
  名刺を交換しながら相手がまだ頭を下げているのに、
  別の人の顔に視線をあてて「いやあ、この間はどうも」と
  やることが多い。(p98)


●この本では、重要な基本マナーから応用まで、
 著者の草柳大蔵さんの経験を含めて
 教えていただけるのです。


 もっと早く読んでいれば、
 自分の失敗を防げたのにな、
 とおもう点がいくつかありました。


 ・言ってはいけないこと・・・第一、過去を語るなかれ。
  酒でも入ると、自分の過去を滔々と述べたがる人種がいる。
  ・・・もうひとつ、ある。他人から問われないかぎり、
  家族の"栄光"を話題にするな(p143)


●一部、今にはそぐわないな~と思うものもありますが、
 長寿社会の日本においては、老齢人口比率は
 どんどん増えていくわけです。


 その年代のマナーを知ることは、
 これからさらに重要になってくるのです。


 ・昔のゴルファーの第一のマナーは
  「そこに一人でもゴルフをしない人がいたら、
   けっしてゴルフの話はしない」ということでした。(p22)


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・宮城教育大学:先生が、指定された大教室に入っていって、
 まず驚いたことは、教室じゅうがタバコの吸殻だらけ、
 机の上は埃だらけ、という光景でした。
 それに始業のベルが鳴ってから学生がゾロゾロ入ってくる。
 先生は開口一番、「さあ、みんな掃除しようや」
 と言いました。(p28)


・先手先手を打ってくるような「気くばり」もあるようで、
 秘書や副官にこれをやられると、
 上級者はかえって気疲れするという話を聞いた。
 「できる秘書は出世しない」、ビジネスマンの間で聞かれる言葉だが、
 「気くばり」も頭の使い方ということではないか(p137)


・一家にはちゃんと仏壇がある。自分で求めたものにせよ、
 到来物にせよ、最初の一箇は仏にそなえ、手をあわし、
 四、五分してから自分で食べるというのが、
 どこの家でも作法にしてきたことだろう。(p177)


・フランスでは、黙って食事をする人のことを
 「あの人は犬のように食べる」と言う。(p234)


・アメリカで十数店のカフェテリアを経営するユダヤ人に、
 "成功の秘訣"を聞いたことがある。
 「それに答える前に、君は、サービスという
 英語のスペルを知っているかね」
 「サービス?知ってますよ。SERVICEでしょう」
 「そう、そのとおり。その最初のSはスマイルのSなんだ。
 サービスはスマイルからはじまるんだよ」(p96)


礼儀覚え書―品格ある日本のために
草柳 大蔵
グラフ社
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【私の評価】★★★☆☆(75点)


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