「福の神になった少年―仙台四郎の物語」丘修三
2005/02/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
●仙台の町を歩いていると、
だいたいの商店には少年の写真が飾ってあります。
そのニターッと笑った粗末な少年が仙台四郎です。
四郎は、明治初期に仙台の町に生きた
実在の人物です。
単に知恵の遅れた子どもだったようで、
四郎バカ、しろばかと呼ばれていました。
●しかし、知恵遅れの四郎の周りに
不思議なことが起こります。
興味本位でお店の前をほうきではいたり、
水をまいたりしているうちに、
四郎を歓迎してくれる店は繁盛し、
そうでない店は潰れていくのです。
・このしろばかがよくいく店はよ、
みんな繁盛してるでねえの。(p47)
●四郎には知恵はありませんでしたが、
素直な心がありました。
雰囲気のよい店と悪い店がわかったのでしょう。
・四郎は自分をかんげいしてくれる店とそうでない店を、
直感的に見分けるようになった。(p21)
●この素直な心というものは、
だれでも持っているものです。
ただ、成功とか幸せとかを考える頭のなかの自分が
その存在を見えないようにしているだけなのです。
●この本を読んでいて、
相田みつをの言葉を思い出しました。
花には人間のような
かけひきがないからいい
ただ咲いて
ただ散って
ゆくからいい
ただになれない
人間のわたし
(「こころの暦(ミニサイズ)ひとりしづか」相田みつを美術館)
●仙台四郎を通じて、素直な心、
そして四郎の生きた明治という時代を
考えることができました。
深く考えさせてくれる一冊です!
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・戦いに負けた会津藩は豊かな会津盆地を取り上げられ、
当時は人も住めるところではなかった青森の下北半島に、
藩をあげて移住させられた。(p133)
佼成出版社 (1997/01)
『「福の神になった少年」by丘修三』にありがとさんきゅっ♪v(*'-^*)^☆
■純愛ブームの次にくるものは...
【私の評価】★★★★★(90点)
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