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「ザ・トヨタウェイ」ジェフリー・K・ライカー

2004/11/04公開 更新
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ザ・トヨタウェイ(上)ザ・トヨタウェイ(下)


【私の評価】★★☆☆☆(67点)


要約と感想レビュー

 トヨタ生産方式を説明した本ですが、トヨタがやるとこうなる!という実例が多く入っており、その点では非常に参考になる本でした。トヨタはアメリカでもトヨタ生産方式を教え、アメリカ人でもそれを実践できると証明したのです。


 外人なのに、トヨタの秘密はテクニックではなく、狂信的なまでに業務を改善しようとする社員のカルチャーであることに気付いている点も偉いところです。改善を実践するなかで、カンバン、ポカヨケ、アンドンというテクニックは、工程を常に改善する従業員がいてはじめて、強力なツールになることが分かってくるというのです。つまりトヨタ生産方式とは日本人だからできるのではなく、トヨタの企業文化だからその文化があればやれるのです。


・この単純な作業でも、標準作業書はこれをコンベアから歩く歩数に至るまで、28のステップに分割して詳細に記述してあった。・・・運に任せる部分はほとんどなかった。(上p268)


 多くの会社がトヨタ方式を導入しようとして失敗しているといいます。それは、表面的にはトヨタのやり方を真似ることはできても、社員の心の中まで変えることは難しく、時間とお金と推進する人材が必要ということでしょう。表面上、トヨタを真似ることができますが、考え方というか人を育てるのがいかに難しく、いかに重要であるのかということなのでしょう。


 トヨタのジョージタウン工場の製造担当バイスプレジデントも、トヨタに入る前、「難しい方針や手順書を作成」したのですが、定着せず、すべて失敗すべくして失敗したという。


 トヨタの厳しさとは、トヨタが仕事に非常に高い基準を持っており、部品メーカーもそれに従うことが求められるということでしょう。しかし、それより重要なことは、パートナーがトヨタの基準に改善するようにトヨタ自ら援助してくれることなのです。トヨタ方式を導入する最も簡単な方法は、トヨタと取引することでしょう。それがだめなら、トヨタの社員を引き抜くか、コンサルタントを雇うくらいでしょうか。


この本で私が共感した名言

・ここ数年、トヨタでは全員がA4レポートに移行するように奨励している(下p26)


・トヨタウェイでは、人間が視覚、触覚、聴覚によって方向付けされるため、目で見る管理が人間を補完すると認識している。(下p27)


ザ・トヨタウェイ(上)ザ・トヨタウェイ(下)


【私の評価】★★☆☆☆(67点)


目次

第1部 世界最高の力を有するトヨタウェイ
第2部 トヨタウェイのビジネス原理
第3部 トヨタウェイをあなたの会社に適用する



著者経歴

 ジェフリー・K・ライカー(Jeffrey K.Liker)・・・ミシガン大学教授、リーンコンサルティングのオプティプライズ社パートナー。2004年に出版した『ザ・トヨタウェイ』は2005年新郷重夫賞と米国インダストリアル・エンジニアリング学会2005年ブック・オブ・ジ・イヤー賞を受賞


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