【書評】「新しい任せ方の教科書 Z世代の部下が動き出す全技術」 北 宏志
2026/08/28公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(81点)
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要約と感想レビュー
「自分がやったほうが早い」という壁
「研修業界の松岡修造」の異名を持つ著者が、職場での仕事の任せ方を教えてくれる一冊です。
上司にとって最初の壁は、「仕事を部下に任せる」ことです。上司は基本的に経験も能力もあるので、自分でやったほうが早いのです。それでも、あえて部下に仕事を振るのが上司の役目なのです。
最近では、「やってみたい仕事をする機会を与えてもらえなかった」という不満から、退職する若者もいるという。
野球でいえば、上司は監督です。選手に活躍してもらうのが監督の仕事であり、選手の代わりにプレーしてはいけません。上司が仕事を抱え込むのではなく、部下に仕事を任せ、成長させながら成果を出していくのが上司の仕事なのです。
どれだけ部下に仕事を任せ、どれだけ成果を出せる環境をつくったかが、リーダーの評価指標だ(p8)
仕事を部下に任せるコツ
では、どうやって仕事を任せればよいのでしょうか。
まず、仕事を細分化し、どのプロセスを部下に任せるのかを判断します。そして、その仕事に必要な「時間」を見積もります。次に伝えるべきなのが、自分がイメージする「理想」です。完成品の良し悪しの基準を明確にし、ゴールを見える化するのです。
さらに、部下が自律的に動けるように「仕事の目的」を伝え、部下のやる気を引き出すために「やった先のイメージ」を伝えるのです。たとえば、「この業務ができるようになったら、仕事の引き出しが増えるよ」などと、その仕事が本人の成長にどうつながるのかを伝えるのです。
単に「これをやって」と指示するのではなく、「なぜやるのか」「できるようになると何が変わるのか」まで伝えることが大切なのです。
仕事は「新しいスキルを身につけられる大きなチャンス」であり「大切な成長の機会」なのです(p29)
Z世代部下とのコミュニケーション
Z世代の部下に対しては、「仕事は盗むもの」「とにかくやれ」「自分で考えて」といった言葉はNGだという。では、どのように声をかければよいのでしょうか。
「これやってほしいんだけど、できる?」「ここはこう直した方がいいね。こういう理由だよ。次は気を付けよう」これくらい「あっさり」とした伝え方でよいというのです。
また、仕事を任せたら、適宜声をかけてフォローします。こまめに状況を確認し、「困っていることはない?」と声をかけるのです。最近は職場の飲み会も減っていますので、部下をランチに誘い、お互いの共通点を探してみるのも一つの方法でしょう。
仕事を「任せる」のは「放任」ではなく、部下とのコミュニケーションが大切なのだと思いました。
指摘や修正は「必要最低限」に留める(p122)
「60点」で部下を受け入れる
Z世代の部下を受け入れるために必要なのは、上司の「ゆとり」です。
部下に仕事を任せるときには、「60点くらいでよい」と考える心の余裕が必要なのです。部下が失敗したとき、怒りや不安といったネガティブな感情が湧き上がってきても、心にゆとりがあれば、冷静にコミュニケーションを取ることができます。
そして、自分が若手だった頃の失敗談を話しながら、「あなたにはこうなってほしい」と期待を伝えることもできるはずです。上司自身も若い頃から完璧だったはずがないからです。
Z世代の部下にフォーカスした内容でしたが、「仕事の任せ方」「部下の育て方」としては、一般的な職場で活用できる内容だと思いました。
北さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・「対面」「電話」「メール」・・・接触手段を(部下に)選択させる(p111)
・1on1面談の場・・・私は、あえてパソコンではなく、ノートにメモをとることをおすすめしたい(p179)
・自分のスイッチを入れるルーティン・・・服装や髪型を整え、靴を磨いて・・「自分ならできる」と暗示をかけ、気持ちを前向きにする(p37)
▼引用は、この本からです

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北 宏志 (著)、ぱる出版
【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
第1章 うまく仕事を任せて評価されるリーダーは、何が違うのか?
第2章 「見える化」すればロジックで任せる仕事を判断できる
第3章 正解を先に知りたいZ世代に寄り添う「最強の指示の出し方」
第4章 SOSを出すのが苦手なZ世代を迷わせない「すごいフォロー術」
第5章 認められたいZ世代をどんどんモチベアップさせる「最高の振り返り」
第6章 「心と時間のスペース」で部下を好きになると、組織は強くなる
著者経歴
北宏志(きた こうじ)・・・「人材育成の仕組みづくり」コンサルタント。(株)ポールスターコミュニケーションズ代表取締役。大学卒業後、6年間社会科教諭として勤務。その後、(株)羅羅屋に転職。中国での売上を3年間で約10倍に拡大させる。帰国後、人材育成コンサルタントとして独立。現在は、Z世代の若手社員の研修を中心に1,000回以上の登壇実績を持ち、受講生は25,000名を超える。受講者にやる気スイッチを入れる熱血講師として定評があり、「研修業界の松岡修造」の異名を持つ。
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