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「「すぐやる」よりはかどる!仕事を「短くやる」習慣」山本大平

2023/07/25公開 更新
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「「すぐやる」よりはかどる!仕事を「短くやる」習慣」山本大平


【私の評価】★★★★☆(84点)


要約と感想レビュー

「二度手間」を防ぐ

トヨタ自動車、テレビ局のTBS、外資系コンサル会社のアクセンチュアを渡り歩いた著者が教える仕事術です。速くて正確な仕事の基本は、「二度手間」を防ぐことでしょう。つまり、発注者である上司の意向を早め早めに確認して、方向性を修正していくのです。


もし、上司から明日の朝までに資料を作ってくれと言われたら、「もう少し情報をください」と上司に相談します。情報が不正確だと結果も意味のないものとなるからです。そして作った資料が「70%」くらいまとまったら、その段階で上司に再チェックしてもらうのです。


・二度手間を防ぐコツは、「勝手な判断」をしないこと(p49)


「すぐ教える」と部下は成長しなくなる

著者の最初の職場であるトヨタ自動車の仕事の考え方が、豊富に紹介されている印象でした。特に、「すぐ教える」と部下は成長しなくなるとか、「片付ける」→「元の場所に戻す」と発想を転換するなどは、トヨタ的な発想に思えます。


自分が話すのは2割に抑えて、8割は相手の話を聞くことは、トヨタの中では「口2耳8」と呼ばれているという。トヨタ自動車は、名前の付け方が上手なのです。著者のトヨタでの経験で印象的なのは、尊大で理不尽な相手に対しては、30分くらい怒りを寝かせてみろと言われたというものです。それでも怒りが収まらなければ、相手を無視して仕事を進めるように指示されたというのです。


・30分くらい怒りを寝かせてみる・・「こんなの相手にすることはないな」と少しでも思うようなら、今後は一切相手にしない(p144)


「無理なものは無理」とハッキリと伝える

私もこの本で紹介されている、「悩むのではなく、考えるためのデータと情報を集める動きを始めればいい」とか、「「無理なものは無理」とハッキリと伝える。無茶な納期はトライする」という考え方に救われたときがあります。ちょっとした考え方で、仕事の成果が代わってくるのが面白いところであり、学びがいがあるのではないでしょうか。


質の高い仕事術だと思いました。逆にこの本に書かれてあることを初めて見た!という状況だとちょっとまずいかもしれません。山本さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・ゴールまでの「所要時間」が計算できない案件を先にやる(p31)


・会議のスケジュール調整・・「その場」で決めてしまえば、手数ゼロで済みます(p98)


・資料作りは70%の仕上がりにとどめて、睡眠不足ではない状態でプレゼンに臨んだ方が、いい結果が出やすくなります(p200)


▼引用は、この本からです
「「すぐやる」よりはかどる!仕事を「短くやる」習慣」山本大平
山本大平、 クロスメディア・パブリッシング


【私の評価】★★★★☆(84点)


目次

第1章 仕事のやり直しがなくなる!「最短ルート」の見つけ方
第2章 余計なことをしない!仕事の「無駄」を削る方法
第3章 相手の感情を動かせば仕事は一気に解決する!
第4章 仕事の「時間」と「量」が半減する!上手に「他力」を活かす方法
第5章 「先送り」がなくなる!脳のうまい使い方



著者経歴

山本大平(やまもと だいへい)・・・戦略コンサルタント/事業プロデューサー。1978年大阪府生まれ。2004年に京都大学大学院エネルギー科学研究科を修了後、トヨタ自動車に入社し新型車の開発業務に携わる。トヨタグループのデータサイエンスの大会で優勝経験を持つほか、副社長表彰・常務役員表彰を受賞する。その後、TBSへ転職。「日曜劇場」「レコード大賞」「SASUKE」など、主に看板番組のプロモーション及びマーケティング戦略を数多く手掛ける。さらにアクセンチュアにて経営コンサルタントの経験を積み、2018年に経営コンサルティング会社F6 Design株式会社を設立し代表取締役に就任。新規事業のプロデュース、ブランディング、AIを駆使したマーケティングや組織改革を得意としている。


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