「百歳までの読書術」津野 海太郎
2021/06/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(72点)
要約と感想レビュー
劇団の演出家によるエッセーです。期待した読書に関する記述が少ないのが残念でした。読書については、本を買っていろいろ書き込んで蔵書とするのか、売ることまで考えてきれいにしておくのか、悩んだりするそうです。
著者は70代なので、記憶が弱くなってきたので三年連用日記を書き始めたとか、新聞の死亡欄をまず見るとか、日々の感想が多く書かれており、いずれ自分もそうなるのだろうと思いました。
特に会社組織を離れると、時間の流れが単純になり日々の変化が乏しくなるので、生活リズムを作る工夫が必要なのでしょう。
津野さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・プロの学者として生きる決心をした以上、もはや純朴な遅読人のままでいることはできない。遅読かつ速読、多読にして精読(p50)
・本は手もとにおいて、いつでも読めるようにしておき、傍線を引き書き込みをしながら、しっかり読む。しかるに図書館の本では、そのどちらもができない。あんなのは、とうてい本当の読書とはいえない。二流の読書だね(p95)
【私の評価】★★★☆☆(72点)
目次
<壱>
本を捨てない人たち(試し読みPDF)
減らすのだって楽じゃない(試し読みPDF)
路上読書の終わり
新しいクセ
遅読がよくて速読はダメなのか
月光読書という夢
「正しい読書」なんてあるの?
本を増やさない法
近所の図書館を使いこなす
退職老人、図書館に行く
渡部型と中野型
<弐>
背丈がちぢまった
ニベもない話
私の時代が遠ざかる
もの忘れ日記
漢字が書けない
老人演技がへたになった
八方にでてパッと凍る
〈死者の国〉から
本から本へ渡り歩く
老人にしかできない読書
ロマンチック・トライアングル
<参>
映画はカプセルの中で
いまは興味がない
病院にも「本の道」があった
幻覚に見放されて
友達は大切にしなければ
書くより読むほうがいい
むかしの本を読みかえす
怖くもなんともない
古いタイプライター
もうろくのレッスン
著者経歴
津野海太郎 (つの かいたろう)・・・1938年福岡県生まれ。早稲田大学卒業後、劇団「黒テント」で演出家として活動する一方、晶文社の編集責任者として、植草甚一やリチャード・ブローティガンなど60年代、70年代の若者文化の一翼を担う書物を次々世に送り出す。のち「季刊・本とコンピュータ」編集長、和光大学教授・図書館長をつとめる。現在は評論家。
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