「地元がヤバい...と思ったら読む 凡人のための地域再生入門」木下 斉

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地元がヤバい...と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

【私の評価】★★★★★(96点)


■著者は高校時代から
 商店街活性化に取り組み、
 各地で出資、共同経営に取り組んでいる
 地域再生のプロフェッショナルです。


 実際の現場では、やる気のない
 既存の商店街オーナーの面々、
 国からの補助金だよりの役人など
 簡単にうまくいく世界ではありません。


 小さくても立地が悪くても
 顧客がやってくるような
 魅力のあるサービス・商品を
 提供できれば事業は成り立つという。


・商店街の活性化・・・実際には
 新たな取り組みを潰そうとする地方の権力者、
 他人の成功を妬む住民、補助金情報だけで
 生活する名ばかりコンサル、
 手柄を横取りしようとすり寄る役人など、
 様々な欲望が渦巻いています(p4)


■面白いのは、国や自治体の交付金、
 補助金は百害あって一利なしと
 断定しているところでしょう。


 まず参加者が身銭を切っていないから
 だれも本気にならないので
 大きな成果が出ない。


 民間の事業に国が金を出すと、
 市場が歪み、事業環境が激変し、
 民間事業者が右往左往してしまう。


 最悪なのは、国の交付金、補助金で
 稼ぐどころか維持費だけで赤字となる
 箱物が作られることだという。


・最初の頃は信念持って自立して事業
 やっとったはずでも、いつの間にか
 補助金がどうやとか、役所と付き合って
 おいしい話はないかと画策し始めて、
 転落していくやるはようけおる。
 自分で市場と向き合うより楽な道を
 選んだら最後、戻ってくられへんぞ(p282)


■地方のスモールビジネスの現場を
 仮想体験できる一冊でした。


 そして、人間とは失敗したあとに
 どう行動するかで価値が決まるという
 言葉に勇気をもらいました。


 こんなリアルな地域再生本ははじめてだ!
 木下さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・人通りがない路地裏であろうと山の上だろうと、
 しっかりと顧客を絞って、いいサービスを
 提供する店は経営が成り立っている・・
 自分の店を目指して来てくれる人が
 いるような商売をしなくてはならない(p46)


・おれらは大型店舗が狙ってこれへん、
 規格化されていない独自の商品をつくり
 出しつつ、かつ規模は徹底して小さい、
 粗利率60~80%を狙えるような
 商売を集めるんが定石や(p99)


・誰かに反対されたり、悪口を言われるってことは
 気にされとるってことや。なんも言われへんより、
 確実にこの地域に動きをつくっとる。
 成功したって文句は言われるし、
 失敗してもほらみたことかと言われる。
 それが地域で事業に取り組むってことや(p110)


・何かに失敗したときにこそ
 本当に評価してくれていた人と、
 そうでない人がよくわかる(p211)


・勉強会はあくまで「実践することが前提」・・
 その場で企画を決めていって、やる期限まで
 みんなの前で宣言して終える(p235)


・「会議をやるだけなら時間と金の無駄遣いやぞ。
 その場で結論出すんが一番や」が、佐田の口癖だ。
 僕は10年間、結論の出ないダラダラした会議を
 して給料をもらってきたのだな・・(p163)


・今の組織を変えるより、ゼロから立ち上げよう・・
 既存の取り組みを否定されることへの
 抵抗はすさまじく、ときに政治家が出てきたり、
 地元のヤバい人が大暴れしたり、
 「刺される」だなんだと脅迫を受けたり、
 「あいつはとんでもないやつだ」と怪文書が
 流れたりと、どうでもよいことにエネルギーを
 費やすことになります。新しいことは、
 今ある組織ではなく、新しい組織を立ち上げ、
 新しい人を入れてやるのが近道です(p343)


・無駄な予算は地方にとっては
 毒、麻薬にも等しいものです・・
 僕らは民間だけでやれているのに、
 国がわざわざ予算をつけてやる
 必要はないですよ。しかも外注先に
 任せてばかりで各地に成果が
 あがった例も聞かない(p316)


・役所が予算なんか出してやってもあかん。
 誰も身銭切ってないから本気にならへんねん。
 儲かりもせんことにみんなで時間つかってりゃ、
 そりゃ活性化どころか衰退するわ。だから、
 おれは一切役所の予算頼みのイベントなんか
 付き合わんことに決めとる(p49)


・地方によっては年金が一番の稼ぎ頭である
 地域もありますし、国からの交付金・補助金が
 稼ぎの大半を占める地域もあります。
 怖いのは、このように毎年配られる予算で、
 地方に「稼ぐ事業」ではなく「金食い虫の事業」
 がたくさん生まれることです(p57)


・ここに3000万円の予算があるんだから
 わざわざ安くやる必要はないんだよ。
 これは公共的な事業だから、全部
 つ・か・い・き・るの。
 そういうもんなんだ(p202)


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■目次

第一章 シャッター街へようこそ
第二章 たった一人の覚悟
第三章 見捨てられていた場所
第四章 批評家たちの遠吠え
第五章 稼ぐ金、貰う金
第六章 第六章 失敗、失敗、また失敗
第七章 地域を超えろ
第八章 本当の「仲間」は誰だ
最終章 新しいことを、新しいやり方で、新しい人に



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