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「25年間「落ちこぼれチーム」を立て直し続けてわかったマネジャーとして一番大切なこと 」八木 昌実

2018/02/21公開 更新
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25年間「落ちこぼれチーム」を立て直し続けてわかった マネジャーとして一番大切なこと


【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー

著者はプルデンシャル生命保険で、ライフプランナー個人として全国1位を達成。その後、広島の営業所長として平凡なチームを全国4位に、新設の新宿支社を支社長として全国2位に、そして、全国最下位の仙台支社を10ヶ月で全国2位に立て直します。この圧倒的な成果は、どこから来たのでしょうか。


著者が営業所長になった当初は、自分の成功体験を伝える優秀なマネジャーを目指しました。しかし、成果は出ませんでした。上からこれをやれ、これはダメと言っても部下は動かなかったのです。そこで著者は、成功しているマネジャーに学ぶために全国を回り、営業チームを強くする教えを乞うたのです。


気付いたのは成功しているマネジャーは、優秀な人ではなく部下に寄り添う人だったのです。部下の不満を聞いてあげる。部下のプライベートの目標と、会社の成果を結びつけてあげる。調子に乗っている人には注意する。つまり、人は理性で判断するのではなく、感情で判断する動物なのです。部下は優秀なマネジャーに従うのではなく、好き嫌いでマネジャーに従うのかどうか判断していたのです。


・悪い上司・・もっと電話をかけないとダメだ!
 良い上司・・先週はお疲れさまでした(p25)


実績が示すとおり、組織は上司で決まるのです。良い上司は部下のプライベートをよく知っているし、仕事とプライベートが一体であることを部下に感じさせてくれます。ときには、部下の不満を聞いてあげて、マイナスの心理を吸い取ってあげることもあるという。つまり部下の感情は、理屈では決まらないのです。最後はやはり感情で決まるのであり、要は好き嫌いなのです。


また優秀な人は、いい成績を出して、みんなに褒められ、評価されていると、勘違いをする人が多いという。自己過信から、言動がおかしくなってきたりすることがあるという。だから、上司としては、結果は2割増し、プロセスは8割増しで褒めるのが望ましいという。マネジャーがどういう人を褒めるのか。部下はそれをよく見ているのです。」


あるべき上司像が見えてきました。八木さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・実は、プライベートでやりたかったことこそ、重要なことなのです・・大事なことは、人生で目指したいことと、仕事で目指すことをリンクさせていくことです(p80)


・会社の数字は言わない・・「個人の目標」を一緒に考える(p74)


・負のエネルギーをマネジャーが吸い取ってあげないと、いつまでもよくならないのです・・加えてマネジャーは、部下の言っていることをしっかりメモしておかないといけません。そうでなければ、連続性が作れないからです(p116)


・どんな組織を作りたいのか、しっかり考えておくこと・・スパースターは1人はいてくれるとありがたいですが、その前にコンスタントにヒットを打ってくれる選手もいないといけません・・人間というのは、タイプと役割があるのです(p160)


▼引用は下記の書籍からです。
25年間「落ちこぼれチーム」を立て直し続けてわかった マネジャーとして一番大切なこと
八木 昌実
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 375


【私の評価】★★★★★(90点)


目次

第1章 「成果を上げるマネジャー」の条件とは?
第2章 すべての行動は「部下を第一優先」にする
第3章 部下の「人生の目標」を一緒に探す
第4章 「1対1」で何をどう話せば、部下が変わるのか?
第5章 「何気ないしぐさ」に気を配る
第6章 すぐれた人を「採用」する絶対法則
第7章 「人を育てる」ときに、大切なこと
第8章 落ちこぼれたチームはこう「再建」する
第9章 自分を「磨き続ける」
おわりに マネジャーになる人に知っておいてほしいこと



著者経歴

八木昌実(やぎ まさみ)・・・株式会社エイトウッズ代表取締役社長。1959年、大阪府生まれ。1982年、甲南大学法学部を卒業。1982年、ハウス食品工業株式会社に入社。その後1989年、プルデンシャル生命保険株式会社に入社。1990年、わずか入社1年半でライフプランナーとして全国約1000名のトップに。翌年、広島支社で営業所長に就任。その後、支社長、執行役員常務、執行役員専務を歴任し、2007年、ジブラルタ生命保険株式会社執行役員専務に就任。2011年、AIGエジソン生命保険株式会社代表取締役副社長に就任。2013年にはその実績が認められ、ブルデンシャル米国本社国際保険部門のシニア・バイス・プレジデントに就任


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