「会社でやる気を出してはいけない」スーザン・ファウラー
2017/06/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
やる気コンサルタントが、アメとムチによる管理はやめなさい、と教えてくれる一冊です。業績評価よりも、やる気を引き出すほうが効果が長続きします。自分がやりたいこと、自分がやるべきと感じたことをやるのが、一番なのです。
誰でも「やる気」を持っています。ただ、その「やる気」のレベルが違うのです。最初のレベルは無関心、次は言われてやるレベル、その次はやらなくてはならないという義務と感じるレベルです。これが前向きになってくると、自分を育てるためにこれをやる、社会のためにこれをやる、という自発的やる気になっていきます。
・子どもに見返りを与えれば、その行動に対して元来持っていたモチベーションを奪ってしまうというのです(p16)
自発的なやる気を持つためには、「この仕事は自分にとってとても重要だ」と思わなくてはなりません。そのためには、仕事を崇高な目的と結びつけるのです。例えば、今やっている仕事が社会の役に立っていることを知ってもらうことも大切ということなのです。その仕事に意義を感じ、自分の仕事として実施していくときに生産性が高まるのです。
さらに、こうした前向きのモチベーションを持つためには、自分で選択できる力を持つことが大事です。仕事を自分でコントロールできている権限が必要なのです。工場で働くブルーカラー労働者は、ライン作業を自主的に停止できる権限を持っている場合、生産性が大幅に向上するという。ファウラーさん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・6種類のモチベーションタイプ・・無関心→外発的→義務的→協調的→統合的→内在的(p108)
・人はいかなる場合でもモチベーションを持っています。問題はやる気があるかどうかではなく、なぜやる気があるかなのです(p29)
・マインドフルネス・・・自分には選択肢がある・・どう反応するべきか決めることができます(p91)
・「仕事は単なるビジネスだ。私情は持ち込むな」といった固定観念がある・・部下の気持ちなどおかまいなしに上司がプレッシャーをかければ、その行為は利己的だと解釈されるでしょう(p61)
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【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
第 1 章 モチベーション・ジレンマ
第 2 章 モチベーションっていったい何?
第 3 章 何かに駆り立てられる「ドライブ」の罠
第 4 章 モチベーションはスキル
第 5 章 モチベーションをシフトする
第 6 章 前向きなモチベーションへのシフトを阻む5つの固定観念
第 7 章 前向きなモチベーションが約束するもの
著者経歴
スーザン・ファウラー(Susan Fowler)・・・セルフリーダーシップ分野における研究者、コンサルタント、コーチとして、30を超える国々で30年以上の経験を持つ。ブランチャード社の「Optimal Motivation® 」プログラム開発主任、ならびに「シチュエーショナル・セルフリーダーシップ(SSL)」の考案者。
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