「ガンジー自伝」マハトマ・ガンジー
2012/04/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
■「非暴力不服従」でインドに
独立をもたらしたガンジー。
名前は知っていましたが、実際には
まったく理解していなかったことが
この本を読んでよくわかりました。
ガンジーはイギリスに留学し、
弁護士となります。
初期の弁護士としての活躍の場は、
南アフリカです。
当時、南アフリカにインド人が大量に移民しており、
有色人種であるインド人への差別がありました。
また、インド人が増えすぎたため、
インドに帰らないインド人に税金をかける
法律の検討がされていました。
こうした南アフリカでのインド人の
権利を守るための活動をしていたのが
ガンジーなのです。
・弁護士としてのわたしは、それから二十年間職務に
たずさわっていたが、その大部分を、多数の訴訟事件に
自主的な和解を講ずることに費やしてきた。(p154)
■ガンジーの手法は、
あくまでも合理的です。
「権利はあくまでも主張する」
ということです。
ただ、普通の人と違うところは、
暴徒から暴行を受けても、
その人を批判しなかったということ。
なぜなら、その人は間違った情報によって
私を殴ったのであり、
その人に罪はない。
悪いとすれば、間違った情報を広めた
マスコミであり、国家組織である
という合理的な考え方をする人なのです。
・わたしが加害者の処罰を断ったことは、深い印象を与え、
そのため、ダーバンのヨーロッパ人は彼らの行為を恥じた
ほどだった。新聞は、わたしは無実であると書いて、
暴徒を非難した。(p180)
■このようにガンジーは、
権利を主張する。
ただ、権利を主張するからには、
自らも法を守る。
それが非暴力という道に
つながったのでしょう。
ガンジーさんの偉大さを感じながら、
インドからの移民が増えて困った南アフリカの
事情もわかるような気がしました。
もし、日本で韓国人や中国人が増えて、
非暴力不服従とスローガンをとなえて、
給料増やせ!選挙権をよこせ!と
デモをしているようなものなのですから。
ガンジーさん、良い本を
ありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・わたしがイギリスの市民として諸権利を要求したとすれば、
イギリス帝国の防衛に参加することもまた、当然の義務
であると思った。そのころのわたしは、イギリス帝国の
枠内で、またそれを通してのみ、インドは完全な解放を
達成できる、という見解を持っていた(p190)
・1896年と1901年にもらった贈り物は、
のちに全部返してしまった。信託証書が作られ、
それらを銀行に預けておき、わたしの希望なり、
または信託管理者の希望に従って、インド人
居留民の役に立つように使用されることになった(p200)
・今では、インドの高等教育の全教科のなかに、
地方語はもちろんのこと、そのほかに、
ヒンディ語、サンスクリット語、ペルシャ語、アラビア語、
および英語を必ず入れておかなくてはならない、
というのが私の意見である(p34)
・君はインドの歴史を読んでいないね。
弁護士は、人間の性質を心得ていなくてはならない。
人間の顔から、その人の性格を読み取ることが
できなくてはならない(p106)
・もしアウトカースト制がヒンドゥ主義の一部であるとすれば、
それは腐敗した部分か、あるいは無用の長物というより
ほかはない。わたしには、数ある宗派やカーストの
存在理由がわからないのである(p145)
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
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