「よくわかる部下取扱説明書」松井 貴彦
2008/03/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(95点)
■だれでも仕事をしていれば、
部下を持つときがくるものです。
親は子どもに育てられるというように、
上司は部下に育てられるのでしょう。
■この本は、初心者上司が悩むであろう
部下との付き合い方を教えてくれる一冊です。
普通は自分の先輩を見習いながら自分で試行錯誤し
上司としての仕事のやり方を覚えていくのですが、
この本もかなり参考となるはずです。
・新人に仕事を与える場合、全体の流れを説明したうえで
「とにかく一度自分で考えてやってみろ」と
すべてを最初から考えさせるやり方と、
まずは目の前にある単純な仕事を次つぎとやらせるやり方と
大きく二つにわけられる。(p62)
■部下が失敗すれば自分の責任になるわけですから、
どうやって部下に仕事を任せるのか?
こうしたことは、事前に基本を押さえておきたいものです。
・部下に単純作業を任せたら・・・
「何時間でこれだけはやってくれ」ということ。
次はクオリティに関すること。・・・そして大切なのは、
「単純な仕事であるが、重要な仕事である」ということを
きちんと伝えておくことである。(p85)
■また、言い訳の多い部下、自己主張の強い部下など
扱いにくい部下はかならずいるものです。
そうした部下とどうやってうまくやっていくか、
・必ずしも「それは言い訳だろう!」と
ピシャッとやってしまうのはよくない。・・・
「その問題と今回のことの関連性をもう少し聞かせてくれないか」
・・・「・・・・よくわからないんだ。もう一度いってくれるか?」
・・・これによって相手が「これ以上、言い訳は通用しないな」
と自分でわかれば、それがいちばん望ましい。(p135)
■非常に実用的な内容で、かつ、
読む人にその実際の場面を
イメージさせる説明が秀逸でした。
管理職向けの本としては、抜群のまとまりでした。
文句なく★5つとします。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・業務上、部下に対して必ず実行してもらわなければならないことは、
きっぱりといいきることが必要なのである。・・・
「これは必ずやってくれ」でもよいのである。(p58)
・若手社員教育でいちばん重要なのはスケジュール管理では
ないだろうか。・・・まったくの新人には仕事を一つ一つ与え、
できるたびに報告させよう。(p70)
・仕事を任せる場合は、同時に次の五つのポイントを提示しておく。
1求める結果・・・2予算や期限・・・3任せる裁量のガイドライン
・・・4報告の義務・・・5報酬や罰則(p105)
・「評判の悪い」部下をもったら・・・まず確認しておきたいことは、
本人は自分が「評判が悪い」ということを自覚しているかどうか
ということである。・・・「君を迎えるにあたって、こういう評判
を聞いているが、それは本当か?」(p114)
・自分の考えや方針はみんなの前で話す(p144)
・あきらめないことを教えるには、
まず自分があきらめないこと(p216)
▼引用は、この本からです。
文香社 (1999/12)
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【私の評価】★★★★★(95点)
■著者経歴・・・松井 貴彦(まつい たかひこ)
1962年生まれ。元・就職情報誌「ビーイング」副編集長。
現在、出版社である株式会社「保育社」社長。
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