「図解・問題解決入門―問題の見つけ方と手の打ち方」佐藤 允一
2007/04/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(69点)
要約と感想レビュー
問題のない組織はないと思います。ですから、リーダーは問題を見つけ、解決していかなくてはなりません。そうしなければ、組織の発展はなく、せいぜい現状維持が精いっぱいになってしまうでしょう。そうした心構えを教えてくれる一冊でした。
大学の先生だけあって、抽象的な問題の考え方を整理したものです。「目標と現状のギャップが問題」というフレーズは超有名ではないでしょうか。全体を完璧に把握することは難しいのですから、本質的な問題を見つけることは非常に難しいのです。
つまり、通常、私たちはわかっている事実とわからない事実(仮説)の中で、ある程度問題を推定して進んでいかなくてはならないのです。そうしたことがわかっていれば、途中で方向修正もやりやすいのでしょう。目標は測定可能でなければならない、というのも、本質的で大事なポイントだと思いました。
佐藤さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「おれは、これが問題だと思う」と確信をもって主張した事柄が、じつはより大きな問題の一部分にすぎないという例はよくある話です(p6)
・いつも他人と比較してものを見ている人は、しょせん人並み以上にはなれません・・・自らの人生を大切に考える人は、個性的な生き方をせざるをえないのです(p11)
・「問題がない」と思っていることが、いちばんの問題(p29)
・問題点の把握が最も大切です。いろいろ考えられる原因のなかで、「手の打てるもの」と「手の打てないもの」を判別して、手の打てるものだけを問題点として取り上げ、それに対する対策を考える・・・(p40)
・二通りのやり方があります。一つはグループリーダーが課題なりテーマなりを設定し・・・最初から問題の所在を明らかにするやり方です。第二は、テーマを特定せずに、・・出てきたもののなかから優先順位をつけてテーマを絞り込むというやり方です(p76)
・探索型の問題は「どうなればよいか」という目標を追求した問題です。・・・「関東大震災クラスの地震が起きても支障なく操業を続けるには、どんな体制が必要か」(p78)
・問題は環境変化から生まれる(p96)
・経営者や管理者の重要な任務は設定された目標に対する方針を明確に示すことです。(p111)
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【私の評価】★★☆☆☆(69点)
目次
1 問題とは何か
2 問題を見つける
3 問題を組み立てる
4 問題点を挙げる
5 解決策を考える
著者経歴
佐藤允一(さとう いんいち)・・・一橋大学社会学部・法学部卒。自己啓発協会会長。帝京大学経済学部教授(1987‐2005)。問題構造化理論(構造的洞察法)の創案者。世界に先駆けて1977年に発表された同理論は、現在SI法(Structured Insight Method)と呼ばれている
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