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「短時間で部下が伸びる!パワーコーチング」松本 幸夫

2007/02/20公開 更新
本のソムリエ
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短時間で部下が伸びる!パワーコーチング (成美文庫)

【私の評価】★★★★☆(88点)


●人材育成のプロが、管理職であるあなたの仕事に
 コーチングをどのように取り入れるべきか、
 細かく指導してくれる一冊です。


●最近、叱れない上司が増えているという
 話をよく聞きますが、


 本書では基本的に、上司は上司として
 指示・命令を下すことをお勧めしています。


●つまり、コーチングの技術では、
 「答えは相手の中にある」ということで、
 「あなたはどう考えるのか?」
 と言うように指導していますが、


 こればかりでは、弱い上司になってしまいます。
 したがって、自分の意志を明確に表明することも
 大切にしなくてはなりません。


 ・私はあくまで、上司は上司としての
  立場を貫くのが人材育成には
  いいと信じている。
  だから、コーチングの前後に
  「私はこう思う」というのを
  お勧めしている。(p74)


●また、物分りのよい上司も、
 部下が考えなくなるという、
 副作用があるようです。


 結局、上司の個性と、
 「任して、任さず」というバランスが
 大切ということです。


 ・部下をスピード育成するには、
  あまりにものわかりのいい
  上司になってはいけない。・・・
  ものわかりがよすぎると、
  部下は何も考えなくなってしまうのだ(p128)


●管理職の立場となって、
 部下への対応に悩んでいる方に
 最適の一冊だと思います。


 はっきり言うと500円は安すぎます。
 ★4つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・部下の中には、何かというと反論してくるタイプがいる。・・・
  「私は課長としてこうおもう」という形にする。・・・
  冷静にいえば、「それでも反対です」
  とはいいにくいものだ。(p166)


 ・私は企業研修の講師という仕事をしている。・・・
  受講者にまず考えさせる。
  すると、そのあとのティーチングが、
  ものすごくうまくいくことに気づいた。(p18)


 ・話法より先に、部下に対してのビジョンをもつことだ。
  1 自分は部下にどうあってほしいか
  2 部下の側の理想は何なのか
  という二つのポイントを徹底して考え抜く。(p34)


 ・マイルストーンで進捗度をチェックしよう。
  半年先の目標なら、最低でも月に一回は、
  「目標はうまくいっている?」
  「どうなっている?」
  くらいのちょっとした
  「声かけ」を行うことだ。(p91)


▼引用は、この本からです。
短時間で部下が伸びる!パワーコーチング (成美文庫)
松本 幸夫
成美堂出版
売り上げランキング: 355001
おすすめ度の平均: 3.0
3 読みきるのは簡単だが実行するのはなかなか・・・

【私の評価】★★★★☆(88点)



■著者経歴・・・松本 幸夫(まつもと ゆきお)
 
 1958年生まれ。経営者教育研究所研究員、東京文化センター
 インストラクターを経て、現在ヒューマンパワー研究所所長。
 年百回を超える講演を行っている。


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